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June 26, 2020

『古神道と古流武術』

 久々の武術ネタですが、極めてマニアックかつ本質的な関心が最近の私にはあります。

 日本本来の思想とは何か、ということです。

 空海や禅などの仏教という意見もありそうですが、日本の仏教はインドで生まれた時の元の姿を保っていないことはよく言われており、極めて日本的な消化吸収をされた独自のものといってよいでしょう。

 平安時代に最澄によって説かれて、その後の日本の仏教の基調となった「神仏習合」とは、まさに仏教が日本化したことの象徴であり、もっというと、仏教が神道化したことを示しているといえるでしょう。

 それが日本社会全体に浸透し、今でも日本武道・武術の道場にはよく神社や神様の名前の掛け軸がかかっています。

 多くの武道家が、神仏習合の修行体系である修験道にかかわってきました。

 特に合気道の開祖、植芝盛平は古事記の研究などをしたディープな神道家であり、世界に何百万といる合気道愛好者は神道の行法の一部を楽しんでいることになります。

 そしてパワースポット巡りにいそしむ若い子たちは、まるで巫女であるかのように無意識のうちに神社やその土地に潜む神々に触れて願いをかなえようとしています。

 さらに安倍首相やその背後の勢力に、明治以降の国家神道を信奉する勢力や団体が動いていることは実際にあるようです。それがあれだけ「悪さ」や「無能」ぶりを示しても、なかなか倒れないことに資していると私は見ています。

 また、日本に一神教のキリスト教が結局大勢を占めることができなかったのも、神道の多神教的世界観や先祖崇拝を日本人が手放さなかったから、という考えを聞いたこともあります。

 実は日本人は右も左もノンポリも、神道的なものが大好きなのです。

 では、その神道とは何か。

 これがすごく難しい問いだということは、調べてみて良くわかりました。

 そこで多少馴染みのある武術の世界から、神道を調べてみようとググって手にしたのが、

 大宮司朗・平上信行著『対談 古神道と古流武術』(八幡書店)

 1996年に出た本ですが、私好みのマニアックさでなかなか面白い。

 斯界ではよく知られた神道家と武術家の対談で、文献的にも深く研究されたお二人で、かつ実践家でもあるので思い切った論説や視点があり、とても興味深かったです。

 次回に少し紹介します。

 

 

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