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January 06, 2021

『集中講義 大乗仏教』

 今年最初のブックレビューは、仏教の本です。

 初詣の時期でちょうど良いでしょう。

 ただ、今年はやはりコロナで初詣もなかなか行きにくい状況ですね。

 そしたら昨年末になんと、「早めの初詣を」と年明け前の参拝を勧める神社仏閣のニュースを見ました。

 いくら何でも「初」じゃないだろうと思いますが、それでも神頼み、仏頼みしたい人は詣でたのでしょうか。

 私は、コロナ禍で参拝者激減による収入の激減を何とか押しとどめたいためではないかと踏んでますけどね。

 そういった日本独特の風景とも関連があるかもしれません、日本の仏教はなぜ日本の仏教なのか。

 変な疑問文ですが、日本の仏教が元々の仏教からかなり離れた独特の姿をしていることは、以前から言われていたことです。

 私のように多少読書する人間なら、日本史を通して仏教の受容の歴史、各宗派の勃興時期やその創始者たち(空海やら親鸞やら)を知っているでしょう。

 私も釈迦の人生や仏教の基本的な教えくらいは知っています。八正道とか。座禅だって経験があります。古寺巡りも大好きです。

 また、臨床心理界隈では、仏教由来のマインドフルネス瞑想が大流行りです。その関連で、さらに仏教と心について学びを深めたい人はタイやミャンマーの上座部仏教に関心を持ったり、中には中村元先生などの原始仏教の研究に当たる人もいるでしょう。

 そんな中では、「葬式仏教」と揶揄される日本の大乗仏教は分が悪い感じがします。特に心理学や哲学に関心を持つようなけっこう知的な人たちには。

 でも実際の日本人の大半は、今の日本的大乗仏教を好み続けているような気がします。別に問題を感じている人は少ないんじゃないかな。葬式の時に戒名料が高いなと不満を感じるくらいで。

 日本の仏教は、「京都や奈良っていいよね」「やはり日本文化は素晴らしい!」という思いを支えてくれるネタとなっています。

 それだけは満足できない、もう少し大乗仏教の歴史や考え方を知りたい人には、素晴らしい入門書があります。

 佐々木閑著『集中講義 大乗仏教 こうしてブッダの教えは変容した』(NHK出版)

 著名な仏教学者による仏教の紹介ですが、対談形式で「今さら聞けない素朴な質問」に答えてくれています。

 釈迦の仏教から大乗仏教へ至る歴史、般若経、法華経、浄土教、華厳経、密教について、それぞれに内在する論理を解説してくれています。

 とても頭が整理されて勉強になりました。

 次回に中身を少しメモします。

 

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