映画「信虎」
武田信玄の父、武田信虎を主役にした映画「信虎」を観てきました。
久しぶりの本格時代劇で、戦国時代の雰囲気をリアルに感じられる作りになっています。
低予算、短期間の撮影にもかかわらず、戦国時代の服装、髷、武器、鎧、道具、所作など凝りに凝っているために、そんな制約を感じさせない重厚さに満ちています。
それも本映画を企画した共同監督、宮下玄覇氏が古美術、武具、茶器の専門家で徹底的にこだわっているからです。甲冑、刀、槍、弓などの武具は一部当時の物を使っているそうです。
本物の迫力が画面に美しさと緊張感を与えています。
配役も渋い。
武田信虎は御年79歳の寺田農さん、ギラギラした最晩年の信虎を見事に演じ切っています。
上杉謙信は「天と地と」でも演じた榎木孝明さん、織田信長に渡辺裕之さん、武田信玄と弟信廉の二役に永島敏行さんなど、実に玄人好み。
信虎の忠実な家臣・土屋伝助の隆大介さんは今年の4月に亡くなり、本作が遺作になってしまいました。宮下共同監督が黒澤明監督の大ファンで、「影武者」で信長を隆さんが演じていたので、たってのお願いをしたそうです。
作品は、信虎やその周辺の人物を多くの人がわからないと思ったのでしょう、前半はどうしても説明的で次々と出てくる武将たちの名前の字幕が多いのですが、だんだんと引き込まれていきます。
大規模な合戦シーンはありませんが、信虎を守る隆さんら家臣の立ち回りや、天目山で武田勝頼らが織田勢と闘い討ち死にするシーンは、殺陣がよく練られて迫力がありました。武術に関心のある人には楽しいと思います。
大体これまで「悪逆無道」と評され、信玄の引き立て役だった信虎を再評価し、新たな光を当てた本作は嚆矢となり、時代劇の歴史に残る作品となるでしょう。
歴史マニア、時代劇ファンは是非観ておくべきですよ。
甲府では先行上映、もうすぐ全国配給になるようです。
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