January 28, 2021

岩井先生の動画で紹介されました

 アドラー心理学の総本山、ヒューマン・ギルドのYouTubeチャンネルで、岩井俊憲先生が不登校について語っています。

 不登校児の支援のポイントがいくつも紹介されていて、とても参考になります。

 そしてその動画の最後の方に、昨年私が編者となって出した本『不登校に向き合うアドラー心理学』(アルテ)が紹介されました! 

 大変、ありがたいことです。

 おかげさまで、今日昼頃のAmazonの「いじめ・不登校」で150位くらいだったのが28位まで上がりました。

 関心のある方、ぜひ動画をご覧になってください。

 

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December 05, 2020

野田俊作先生、ご逝去

 日本を代表するアドラー派の精神科医・野田俊作先生が亡くなったという知らせが入ってきました。

 お体の具合が悪いとうかがっていたので、「やはり、ついにか」という感じでした。

 身近に接していた方たち、先生を師として就いてきた人たち、信じて従っていた人たちには相当ショックなことでしょう。

 野田先生の最大の功績は、やはり日本に初めてアドラー心理学の全体像、全体系を紹介したことだと私は思っています。そのことのインパクトは80年代初頭から現在までの各方面に、たくさんの人たちに、大変大きなものがあったと思います。私も確かにその一人です。

 フロイトもユングもとっくの昔に紹介されていたのに、精神分析学やロジャーズの時代から認知行動療法が主流になりつつある時代になって、ようやくという感じでした。野田先生がいなければ、いまだにアドラー心理学は日本で知られないままだったかもしれません。

 ただ、その後の先生によるアドラー心理学の世界のマネジメントの仕方には、評価が分かれるでしょう。

 与えた影響も大きかったが、作った溝も深かった…

 少し経ったら、改めて野田先生の遺したもの、業績と課題などを検証する必要があるかもしれません。

 私がアドラー心理学を学び始めた1980年代末、20代初めから30代にかけて、野田先生は大阪から、まだ仲が良かったヒューマン・ギルドに毎月いらっしゃっていました。私も毎回カウンセリング演習や事例検討会に参加し、積極的に質問していたことを覚えています。ケースもいくつも出しました。だから先生から教わったことは多かったと思います。

 ただ、少なからず疑問があっても、当時まだ臨床家として駆け出しで、アドラーも心理療法もわからないことばかりで、野田先生のお話をうかがうばかりのことが多かったです。それでも先生が説かれるアドラー心理学はすさまじく明快で、いつも楽しかったです。

 多分それは当時の精神分析学やユング心理学の曖昧さとは全く違い、切れ味と使い勝手のよさが、新鮮だったからでしょう。

 袂を分かって約20年、お会いすることもなく、自分なりの学びを進めてきました。今なら私も十分に準備も整い、先生に議論を挑める自信があり、さあ、いよいよこれからだ、という思いでいました。

 それがかなわないことが残念です。

 さらに私から見た野田先生の興味深いところは、実はアドレリアンとしてよりは、宗教への深い関心、いわば神秘家、オカルティストといった側面でした。ご自身がそう言われて認めるかはわかりませんが、先生のブログを見ると、「神霊を信じる」といった言葉や「呪い」についての言語的分析などの記事があったり、晩年はチベット仏教に傾倒していたらしいので、一般的な括りとしては間違っていないでしょう。

 けして安易なスピ系ではなく、かなり硬派な中身です。

 そして、僭越ながらそれは、私と「同じ種族」ということになります。

 ただ、「専門ジャンル」は違います。

 だから先生の関心には共感でき、読んで難なく理解できたとともに、鋭く対立する面があったように思います。

 また、政治思想も独特な右寄りでした。

 いつか再会できれば、そういったところも問い質したいと思っていました。また、私が知っていて先生がご存じないこともありそうで、教えて差し上げられる部分もあると思っていました。まあ、聞く耳持たないでしょうけど。

 すべては今となっては、ですな。

 アドレリアンとしても、スピリチュアル・タスクとしても、お互い違う修行の道を歩んでいたので、死後は同じ世界に行くのかはわかりませんが、あっちでお会いしたら、今度はいろいろと議論をさせていただきたいです。

 改めて私から見た野田先生を一言でいうと、あまりにも過剰なエネルギーと才気のある人でした。

 お疲れ様でした。

 貴重なことを教えていただき、ありがとうございました。

 

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September 19, 2020

朝日新聞にアドラー心理学

 9月17日版朝日新聞の夕刊と18日のweb版に、アドラー心理学の記事が出ました。

 変わらないと生きられない「嫌われる勇気」が売れる時代

 今さら『嫌われる勇気』か、と思われる人もいるかもしれませんが、ベストセラーを通して時代を振り返るといった企画のようです。

 実はこれ、私が陰ながら協力していたのです。

 日本個人心理学会に問い合わせがあったのですね。私が代表して担当記者さんに対応しました。

 web版には、その会員の方へのインタビューの内容と、日本個人心理学会の名前も出ています。

 会員制ですので、可能な方はご覧になってください。

 改めて、あのアドラーブームを振り返るというのもよいかもしれませんね。

 それにしても、今日甲府の大型書店に行きましたが、いまだに『嫌われる勇気』は自己啓発書コーナーで4位でしたよ。すごいなあ。

 まだ時代は終わっていないのですね。

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July 25, 2020

共感と共同体感覚

「謎の4連休」と噂されている第1日目の7月23日(木)、日本個人心理学会の「会員の集い」がオンラインで開かれました。

 消えたオリンピックの代わりにふさわしいイベントといえるでしょう(笑)。

 全国から30名超の人が参加してくれたそうです。

 今年3月予定されていた第1回大会は、コロナで延期になってしまいましたが、学会誌も発行され、会員の集いも4回目を数え、少しずつ進んでいる感じがあります。

 今回は日本アドラー心理学協会会長で、本学会の常任理事でもある梶野真さんが、プレゼンテーターになってくれました。

「共感と共同体感覚~関心を持つこと」というタイトルで、アドラーの共同体感覚とロジャーズの共感という、2つの最重要概念の比較、共通性について話題提供されました。

 残念ながら私は仕事があったので途中で退室してしまいましたが、改めてアドラーからの影響がロジャーズに色濃くあることを感じました。

 実際にロジャーズは若き日に、アドラーのケースプレゼンテーションに接して衝撃を受けたという、ロジャーズ自身の報告があります。

 カウンセリングの中心概念である共感は、共同体感覚を臨床的に実践する際の目標であり、ガイドであることが確認できたのが収穫でした。

 梶野さんが教えてくれた元ネタになる論文は以下のものです。

 The remaekable parallel between Roger`s core conditions and Adler`s social interest

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July 05, 2020

『不登校に向き合うアドラー心理学』電子書籍化!

 幸い好評いただいている拙編著『不登校に向き合うアドラー心理学』(アルテ)がこの度、電子書籍化しました。

 少しお安く買えますよ。

 新型コロナウイルスによる休校があり、学校が再開して1か月余り、子どもたちも先生方も大分疲れてきた人が増えてきたとよく聞きます。

 これまでのような不登校だけでなく、新しい問題も生じているかもしれません。

 学校とどう付き合うか、改めて考える材料にしていただけると幸いです。

 よろしくお願いします。

 

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June 04, 2020

『不登校に向き合うアドラー心理学』在庫切れか

 前回重版をご案内した『不登校に向き合うアドラー心理学』(アルテ)ですが、Amazonでもう在庫が切れたのか、割高の中古本しかありません。まさか爆発的に売れるような本でもないから、数冊しか入れていなかったのでしょうか。

 こら、Amazon、甘く見とんのか、もっと入れんかい。

 ほしい方は、最寄りの書店などで注文していただきたいと思います。

 ところで、この本のタイトル「不登校に向き合う~」は、実は共著者の一人の佐藤丈先生の発案だったのですが、今思うとアドラーらしいな、と感じます。

 ロジャーズなどをベースにした、よくあるカウンセリング理論に拠った本だと「不登校に寄り添う」というやさしい感じのタイトルや副題、キーワードが使われるかもしれません。

 応用行動分析学や認知行動療法だと、「不登校を直す」というニュアンスが出てくるでしょう。実際本ブログでも、そういった本を何冊も紹介したことがあります。

 寄り添うのも直すのもいいけれど、そもそもこの問題にどのような考え、姿勢で臨むのか、まさにライフタスクとしての不登校というとらえ方が可能であることを本書は示唆していると思います。

 新型コロナで長期の休校を経た今、改めて学校の在り方、学校に通うことが問われています。その点でも本書は時宜にかなっているといえるかもしれません。

 不登校支援に関係する方、是非参考にしてください。

 

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June 01, 2020

『不登校に向き合うアドラー心理学』重版出来!

 先月にも同じアナウンスをしたのですが、緊急事態宣言にともなって出版業界、印刷所や取次がストップしてしまったためか、ようやくAmazonや書店に出るようになりました。

 深沢孝之編著『不登校に向き合うアドラー心理学』(アルテ)

 これまでAmazonでは在庫切れ、マーケットプレイスで1万円を超えた時もありました。やっと普通に買えます。お待たせしました。

 おりしも休校が明け、何とか始まった学校生活に、不登校の子どもたちはどのような反応をするのでしょうか。

 本書はコロナ前の昨年末に出たものですが、今でも十分に通じる内容だと思います。

 アドラー心理学らしい支援の様子をうかがうことができますよ。

 

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May 24, 2020

『アドラーに救われた女性たち』

 日本のアドラー心理学の歴史と共に生きてきた大先輩・鶴田恵美子先生が、ついに本を著しました。

 つるたえみこ著『アドラーに救われた女性たち 親子関係・夫婦関係に悩むあなたへ』(みらいパブリッシング)

 先生から献本いただきました。ありがとうございます。

 本書はタイトル通り長年、女性、家庭支援に精力を注いできた鶴田先生が、その温かい人柄と柔らかい感性を活かして、ご自身の人生を振り返り、アドラー心理学との出会いから発展まで、そして実際の現場での援助のポイントを、わかりやすく綴られたものです。

 実は私は、鶴田先生が創設された日本支援助言士協会の顧問と講師を務めさせていただいており、本書の執筆や出版も企画段階から耳にしていたので、当然応援していました。ついに実現してよかったです。

 個人的に興味深かったのは、戦後・沖縄の粗っぽいというか複雑な社会の状況と、その中でたくましく生きる若き(すみません m(__)m)先生の生き様。まさにアドラー心理学の早期回想みたいなもので、ライフスタイルがうかがえて楽しかったです。

 家族支援の本質が学べます。

 是非、お読みください。

 

 

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May 07, 2020

『個人心理学研究」発刊

 昨日、日本個人心理学会初めての学会誌『個人心理学研究 第1巻第1号』が発行されました。

 昨年11月に第1回の研修会を開きましたが、その後新型コロナウイルスの流行で3月の第1回大会が中止、延期になったので、これが実質的に公的な初登場となるでしょう。

 最近の学会誌では少しずつ増えてきた形なのですが、紙の本ではなくHPからダウンロードというオンライン学会誌です。最初は「やはり紙の本の方が重みがあっていいよなあ」と思っていましたが、これも新型コロナの影響であらゆるところでオンライン化が進む時代に、ジャストフィットしているのかもしれません。

 私も「心理臨床家から見た個人心理学(アドラー心理学)の課題」という一文を寄せています。

 第一回ということで、執筆者の皆さんの熱量が感じられる内容となっています。

 買ってください、といいたいところですが会員限定ですので、是非会員になってください。

 日本個人心理学会

 思えば、前身の日本臨床・教育アドラー心理学研究会ができたのが東日本大震災の2011年、その後空前のアドラーブームがあって、学会設立へと至り、また今年は未曽有の疫病禍で日本も世界も苦しんでいる時に第1回の学会誌と、まさに時代の動きとリンクしている感があります。

 アドラー心理学が必要とされる時代はまだこれから来るのかもしれません。そう思うことにしよう。

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April 17, 2020

『不登校に向き合うアドラー心理学』増刷決定!

 一億総不登校、ひきこもりとなってしまったこんな時期ではありますが、昨年末に私が編者になって出した『不登校に向き合うアドラー心理学』(アルテ)が増刷されることになりました。

 一般書とか自己啓発書ではないので部数は少ないですが、ありがたいことにけっこう評判がよく売れているようです。

 本書は、アドラー心理学を不登校臨床、支援の現場でどう活かすことができるか、教師、カウンセラー、ソーシャルワーカーによる報告だけでなく、元当事者や保護者へのインタビューなど、エピソードも満載です。

 自粛中にアドラー心理学の「応用編」を学ぶには格好の本と思います。

 是非、お読みください。

 それにしても、このコロナ騒ぎが終わったら、学校は、不登校問題はどのようになっているだろうか、新たな研究課題が出てきそうな予感です。

 

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