April 21, 2018

メタファーの使い方を学ぶ

 4月18日(水)、前記事の通り山梨に講師先生方をご案内した翌日、ヒューマン・ギルドにて「アドラー心理学と治療的メタファー」というワークショップがありました。
 
 先週末の早期回想はアーサー・クラーク先生が特にご専門で、メタファーはマリーナ・ブルヴシュタイン先生の方が得意らしく、多くの時間をマリーナ先生がしゃべっていました。でも、クラーク先生がクライエント役のロールプレイもあり、二人の掛け合いも面白かったです。
 
 セラピーにおいて、クライエントの悩みや訴えを物体か何かに例えて、メタファーとして扱う方法を1日かけて行いましたが、あっという間に時間が経ってしまいました。
 方法や考え方は、ナラティブ・セラピーの外在化や、エリクソン催眠の間接技法に通じるところがあると思えましたが、マリーナ先生はより自然な会話の中でそれを進行させている様子が大変勉強になりました。
 
 マリーナ先生からはポストモダンという言葉がふと出たり、言語学も学んでいたようでもあり、対話による相互作用をとても重視しているようでした。現代のアドラー心理学の最前線にいる様子が伝わってきました。
 
 セラピーの会話はメタファーに満ちているので、是非使ってみたいと思います。
 
 ワークショップの様子は岩井先生のブログで写真入りで報告されています。
 
 最後にフロアからの、そのようにできるためのトレーニングについて質問があり、マリーナ先生は、
 
・人生を楽しむこと
・グループやスーパービジョンで学ぶこと
・クライエントを好きになること
 
 などと答えていたのが印象的でした。
 
 今日から福岡でもお二人のワークショップがありますが、私の主な仕事はここまで。
 
 近年にない大変充実した一週間になりました。

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April 19, 2018

ツアーガイドを務める

 前記事の早期回想WSの翌々日、マリーナ先生とクラーク先生はそれぞれのパートナーともに山梨に遊びに来ました。
 
 正午前に、私とアドラー仲間のSさんがJR大月駅でお出迎え、そのままワンボックスカーに皆さんを乗せて、富士山麓に行きました。
 足の長いクラーク先生は窮屈そうで、ちょっと申し訳なかったです。
 
 まず、山中湖近くの忍野村にある地元の人たちがよく行く美味しい店、レストランイネヤ(外国人向けのガイド本にはあまり載っていないだろうから)にお連れして、ステーキ丼や鳥の照り焼き丼を楽しみました。
 店が混んでいて慣れない畳の座敷に座っていただきましたが、それも楽しんでくれ、壁に何げなく張ってあるメニューやポスターも、アメリカ人には物珍しいのでしょう、写真を撮っていました。
 和洋折衷の庶民の定食料理も、「It is good!」と喜んでいただけました。
 
 その後に北口本宮富士浅間神社を参拝。
 小雨の中、大木に囲まれた境内は、神秘的な雰囲気を醸し出していました。特にクラーク先生の奥様は、こういう文化に関心があるらしく、とても喜んでくれていました。
 
 本殿の前でクラーク先生と。
 
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 その後、山梨県立富士山世界遺産センターを見学しました。英語の説明も充実しており、この地域を知っていただくにはよい場所です。
 
 しかし、この日最大の目的であった富士山は、なんと雲に隠れて全く見えなかったです。
 頭とかお尻とか出せばいいのに、ほんとに全然見えなかったのです。
 写真を撮ろうにも、富士山の方向は真っ白。
 
 富士の地元に生まれて、この時ほど富士山を恨んだことはなかったですよ。
 ほんと、残念。
 
 仕方なく、皆さんには心の目で見ていただきました。
 
 上記のセンターの売店に美しい富士山の写真集があったので、せめても、とお土産に差し上げました。通訳で帯同してくれた仲間のアイデアでしたが、グッドフォローでした。
 
 通訳係がいるとはいえ、メニューの説明やらなにやら、行く先々で英語でを使わなければならないので、私のブロークンイングリッシュが炸裂しまくりましたが、先生方の共同体感覚で、「私の目で見て、私の耳で聞いて」私の心を察してくださって、なんとかコミュニケーションをとることができました(と思っているのは自分だけかもしれないが)。
 
 私も3日間聞いているので、クラーク先生の口調にも慣れ、マリーナ先生のロシア訛りの英語も大分聞き取れるようにはなっていました。こっちも必死に聞き取ろうとしているからね。
 
 私としては、以前にブリーフサイコセラピー学会誌に掲載された自分の早期回想を使った事例の論文をお渡しできたのが、特にうれしかったです。英語のサマリーがあるので、こういう時は説明しやすくていいですね。お二人には大変喜んでいただき、そしたらなんと、先生方からサインを求められました。アメリカ人にサインをしたのは初めて。英語でなんて書いていいかわからないし、汚い字になってしまったし、ちょっと恥ずかしかった。あのサインでよかったのだろうか。
 
 とにかく半日弱の短い旅でしたが、とても楽しく、印象深い時間でした。
 
 帰ったらどっと疲れた。

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April 17, 2018

早期回想を極めんとする2日間

 本ブログでも何度かお知らせしてきた、アメリカの代表的アドレリアンを招聘したワークショップ「アドラー心理学の基礎と実践-早期回想の理解と治療的アプローチ」が、14日(土)15日(日)と駒澤大学深沢キャンパス(くしくも苗字と同じですが、縁もゆかりもないです)で開かれました。
 
 すでに岩井先生がブログで詳しく報告してくれていますし(私への謝辞まで入れてくれて)、何人もの参加者がFBで感想を述べてくれているので、ここでは詳しくは述べません。是非、ご確認ください。
 
 主催者側の一人の私としては、週末は雨風が激しいという予報もあったので、とにかく無事開催できてほっとしています。
 
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 マリーナ・ブルヴシュタイン先生は、昨年、一昨年とミネソタでお会いしましたが、ゆったりとした穏やかな雰囲気ながらも、アドレリアンとしての芯の通った佇まいの方でした。参加者はみんな魅了されたと思います。
 
 懇親会では、特に女性参加者に囲まれていましたね。
 
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 対するアーサー・クラーク先生は高身長で一見迫力ある米国人という感じですが、実は大変ユーモアのあるチャーミングな人でした。しかし参加者からのボランティアから聞いた早期回想を扱う様子は、予想通り圧巻でした。私にとって、とても素晴らしいモデルになりました。
 
 そして以前ここで紹介したご著書『Early Recollections』にサインをしていただきました。家宝にします。
 
 この二人が交互に、時に掛け合いしながら講義は進みました。一人のカリスマ講師のパフォーマンスで聴衆を巻き込むようなスタイルとは全然違いました。
 
 面白いと思ったのは同じアドラー派でも、お二人が見解の違いがあればそれを堂々と述べて、認め合っているところ。
「早期回想のここは私はこう思うが、マリーナは違うようだ」と言いながら、お互いに尊重し合っているところを見せてくれました。その雰囲気がいい。「その人にとって役に立っていればそれがよいアイデアだ」という考え方が伝わってきました。
 目の前で対話的な姿を見せてくれるのが実にアドラー的だし、最近の心理臨床界のトレンドでもあるし、とてもよいあり方だと思いました。
 
 参加者に配られた研修証明書は、英文でマリーナ先生がいるアドラーユニバーシティーのサポートが明記されていて、和紙にプリントされたとても素敵なものになりました。これは山梨の仲間の佐藤丈さんが丁寧に作ってくれたものです。
 
 たくさんの、さまざまな立場の人の協力によって実現したワークショップです。皆さんに心から感謝を申し上げます。
 
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April 05, 2018

アドラー派セラピーのエッセンスを学ぶWS、近づく!

 アメリカより著名なアドレリアンを招聘するワークショップがいよいよ再来週からスタートします。
 
 4月14、15日(土日)は駒澤大学。「アドラー心理学の基礎と実践 早期回想の理解と治療的アプローチ」
 4月18日(水)はヒューマン・ギルドで「アドラー心理学とメタファー」
 4月21、22日(土日)は、福岡で駒澤大学WSと同じ内容でやります。
 
 世界のアドレリアンの中で今、最も旬というか、中心にいるといっていいのがマリーナ・ブルヴシュタイン先生だと思います。昨年のミネソタで開かれた世界アドラー心理学会では、ホスト役として大活躍、最も光っていました。
 
 そして早期回想の達人、レジェンドといっていいのがアーサー・クラーク先生。
 
 先生の著書『Early Recollections : Theory and Practice in Counseling and Psychotherapy』は、とても参考になります。早期回想を使いこなしたいアドレリアン・カウンセラーは必携です。私にとっても、先生にサインをいただく千載一遇のチャンス!誰か通訳してください。
 
 先ほど、ワークショップの資料の翻訳を見ましたが、驚くほど充実しています。レベル高いです。
 こう書くと初学者は怖気づくかもしれませんが、ワークショップのタイトルにもある通り、基礎から話す内容になっているので、とても良い復習になると思います。初めてアドラー心理学に触れる人も、大丈夫ですよ。
 
 主催者側の私としては、今回このお二人を呼べたのが本当にうれしいです。日本のアドラー仲間には是非お二人を知っていただきたいと思います。
 
 その後には懇親会もあります。
 
 貴重な機会をお見逃しなく。
 
 

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March 29, 2018

『サビカス キャリア・カウンセリング理論』

 最近のアドラー心理学の動きは、『嫌われる勇気』に始まる爆発的な大衆化がまずありますが、その他に実はカウンセリングの世界でも静かに浸透しています。
 
 その代表的なものがキャリア・カウンセリングの分野。
 
 近年第一人者として注目されているのがマーク・サビカスという研究者、実践家です。アドラー心理学をベースにしたキャリア・カウンセリングの方法を開発したことで知られています。日本でも何冊も翻訳されています。
 
 
 アドラー心理学のライフスタイル・アセスメントをやや簡略にしながらも、クライアントが自分の仕事のタスクにどう取り組んで、仕事人生(キャリア)を作っていくかを援助するものです。
 注目すべきは、「早期回想」という子ども時代の思い出を使って、クライアントが自分のことをどうイメージしており、何を目指しているかを明らかにする技法を取り入れているところです。
 
 アドラー心理学のカウンセリングを学んだ人には、おなじみの技法です。ただ、学んでいない人には、ややわかりにくいところかもしれません。
 
 拙編著『思春期・青年期支援のためのアドラー心理学入門』(アルテ)でも紹介させていただきましたが、サビカスの方法は、仕事のタスクを考える際に大変有効だと思います。
 
 ただ本書の不満は、サビカス自身はアドラーにきちんと言及しているにもかかわらず、監訳者たちは「ナラティブ」「社会構成主義」といった最先端めいた流行の概念については言及しても、アドラー心理学については一言も触れず、訳語もテキトー(「幼少期の思い出」など)であることです。
 
 理論に対して学術的であろうとするなら、ちゃんと跡付けてほしいものです。
 
 それ以外は、実践家向けです。キャリアの問題にかかわるカウンセラーは、ぜひ参照して、できれば実際に学んでほしいと思います。
 

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March 25, 2018

『3か月でクライアントが途切れないカウンセラーになる方法』

 カウンセリングの開業をして5年が経ち、6年目に入ります。
 
 人口の少ない地方では、これだけで食っていくのは正直大変ですが、それなりに地域に根付き、知られるようになってきたようで、自分としては善戦していると思います。
 
 そもそもカウンセリングをビジネスとして成立させるとはどういうことか、どうすればいいのかについて、よい参考書はなかなかありませんでした。けっこうみんな試行錯誤のようです。
 
 その中で、北林絵美里著『3か月でクライアントが途切れないカウンセラーになる方法』(同文館出版)は、とても参考になりました。けっこう売れているらしく、私にも役に立っています。
 著者はカウンセラーではなくて、カウンセラー専門のコンサルタントをしているという珍しい方らしいです。その分、やさしくも客観的にカウンセリングビジネスをとらえています。
 
 基本、ビジネスとか金儲けが苦手な人が多そうなカウンセラーさんに、「売れるカウンセラーとはどういう人か」を丁寧にきちんと説明し、しかもクライエントの立場からもこういうカウンセラーが望ましいし、ビジネス的にも両立する重要な考え方と方法を説明してくれています。
  • あなたが売ろうとしているカウンセリングテーマは、お金を払ってでも解決したい内容か?
  • 売れやすいカウンセリングテーマとは?
  • クライアントがリピートしたくなるには?(これはクライアントがカウンセラーに依存するのとは違います)
  • 売上アップするためのホームページの在り方は?
 このような具体的な内容がいっぱいです。
 
 商売敵には見せたくないな。
 
 本書に書いてある内容をすべて実践してはいませんが、私も著者のコンサル受けてみたいな、と思いました。
 
 
 

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March 21, 2018

早期回想を学ぶチャンス

 先週は山梨県北杜市で自殺対策のゲートキーパー養成講座を2回行いました。民生委員さん、110人くらいが参加してくれました。
 
 あと、本ブログの記事投稿画面になぜか入れず、更新が滞っていました。
 
 さて、以前にもお知らせした海外講師によるアドラー心理学のワークショップがあと1か月を切りましたので、改めてお知らせします。
 
 アメリカのアドラー派の代表的な先生をお二人もお呼びするという豪華な研修会となります。
 
 アドラー心理学といっても、その実践、応用範囲はとても広いものがあります。
 今回はアドレリアン・カウンセリング、サイコセラピーにおいて代表的な技法である早期回想に焦点を当てた内容になります。
 
 私も日々の臨床の中で使うことの多い早期回想法ですが、使えば使うほど味があるというか、奥が深く、効果的な技法だと思います。
 
 この技法を創り出しただけでも、アドラーの功績は偉大だと思います。
 
 講義はアドラー心理学の基礎的なところも話していただけるみたいなので、初学者の方も是非勇気を出して参加してください。
 
 参加申し込みはヒューマン・ギルドの申し込みページからお願いします。次第に埋まりつつありますので、早めにお申し込みください。
 
 

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March 09, 2018

『月刊 生徒指導』に掲載!

 先週末から珍しいことに研修、講演の講師が続いています。
 
 3月1日(木)は朝日カルチャーセンター湘南教室で「アドラー心理学入門」、2日(金)は山梨市役所で市の職員約60人に「メンタルヘルス入門」、そして昨日8日(木)は千葉県君津市の心理治療施設・望みの門木下記念学園で、職員の方たちに「子どもの行動の理解と対応」というテーマで研修をしました。同施設には昨年度も呼んでいただき、2回目です。以前から知人である君津児童相談所の所長さんの紹介によるものです。ありがたいことです。
 
 さらに来週の12日(月)は、山梨県北杜市で「自殺対策ゲートキーパー養成研修」をします。
 
 前記事の通り、4日に日本臨床・教育アドラー心理学研究会第8回大会もあったので、出かけてばかりで確定申告の準備ができずに困っています。
 
 さて、現在発売中の『月刊 生徒指導 2018年3月号』(学事出版)に寄稿しました。
 
「教師と生徒のメンタルヘルス支援」というタイトルです。同誌には、1年間「アドラー心理学で生徒指導」というリレー連載があり、私がそのトリを務めさせていただいたのです。
 スクールカウンセリングと開業臨床という場面で、アドラー心理学をどのように使っているかを簡潔に述べています。
 
 学校関係者の方々、是非、ご覧ください。
 

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March 05, 2018

アドラー心理学、宇宙から教室へ

 なんのこっちゃと思われるでしょうが、3月4日(日)はまさにそんな一日でした。
 日本臨床・教育アドラー心理学研究会第8回大会は60人もの参加者を得て、無事成功裏に終わりました。
 
 午前は、岡野守也先生(サングラハ教育心理研究所)による「共同体感覚から宇宙意識へ~コスモロジー心理学入門」という講演。共同体感覚を突き詰めるとどのよう境地に至るかを指し示すような内容で、とてもエキサイティングでした。
 
 岡野先生は昔、牧師、春秋社の編集者として古今東西の宗教、思想、心理学に通暁し、アドラー心理学やトランスパーソナル心理学の翻訳出版を誰よりも先駆けて手がけた人です。アドレリアンではありませんが、普通のアドレリアンより年季が入っています。
 
 1970年代に既に、「日本に必要なのはアドラー心理学だ」と喝破して、『人生の意味の心理学』『人間知の心理学』(岸見訳の前の高尾訳)を出した実績があります。
 
 その理解の深さを背景に、アドラー心理学の限界も指摘し、割と早く亡くなってしまったアドラーがさらに生きていたら進んだであろう世界を、先生独自のコスモロジー心理学として展開していきました。
 
 御年70にもなろうというのに、実にキレッキレの頭脳と論理構成力に圧倒されました。
 
 内容は説明しきれませんが、宇宙の始まり、生命の進化の歴史から我々の生命のつながりの事実を徹底的に理解することで、共同体感覚が単なる観念ではなく、深いところから理解され、血肉化されることがわかりました。
 
 他に、我々が普通高校まで、あるいは一般人への科学教育で扱っているのは、今でも「近代科学」であって、「現代科学」ではないという指摘は興味深かったです。
 その現代科学に基づいた先生の話は、高校生や大学生に是非聞いてもらいたいと強く思いました。
 
 講演の本筋とは関係ないところで面白かったのは、あのフランクルはアドラー初期の弟子ですが、のちにアドラーと分かれてからは、共同体感覚を中心にした後期のアドラー心理学を全く知らず、初期のアドラー心理学ばかりを批判していたそうです。偉大なフランクルも頑迷固陋なところがあったのでしょう。
 
 その後のランチセッションでも、感銘を受けた参加者が次々に岡野先生のところに集まっていました。
 
 午後は一転、現実の臨床と教育の世界へ。
 
 養護施設にお勤めの久保田将大先生という若手の臨床家による、「課題の分離の臨床適用についての質的研究~カウンセリングで活かすために」という研究発表。
 
 「課題の分離」はもはや日本のアドラー心理学の看板メニューという感じですが、では、実際どのように使われているのか、何が起こっているのかを探ったものはありません。特に子育て現場で適用されることの多い課題の分離を、カウンセリングでどのように使うとよいかを、明らかにしてくれた意義は大きいと思います。
 本研究の論文化、さらなる研究や実践の発展が望めそうでした。
 これからも久保田先生のような若手アドレリアン臨床家、研究者が増えてくれることが望まれます。
 
 最後は、本研究会会長の鈴木義也先生が仲間と新しく開発した「エンカレッジシート」の発表。
 たった1枚のワークシートを使うという、シンプルにして意外と過激な方法でビックリ。子どもたちの多様な意見をそのまま拾い上げて、共有することで、問題解決に自然といたり、共同体感覚の育成に向かえるというツールです。
 4月に、その内容を紹介した『これ1枚で学級の問題が解決できるエンカレッジシート』が学事出版から出版されるそうです。
 是非、確認してみてください。
 
 と実にスケール幅の大きい一日となり、アドラー心理学の可能性を感じることができました。
 
 私は司会者を務めましたが、楽しすぎて写真を撮るのを忘れてしまいました。どなたか撮った方がいらっしゃたらいただきたいです。
 
 発表者の皆様、お疲れ様でした。ありがとうございました。

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February 26, 2018

アドラー心理学海外講師招聘ワークショップ開催!

 既に関連団体で広報されていますが、ここでは初めてお知らせします。
 
 アメリカの指導的アドレリアンを招聘して、本格的なアドラー心理学のワークショップを開催することになりました。
 
 今年の4月、東京は2か所、福岡1か所と3回も機会を設けることができました。
 4月14(土)15日(日)と18日(水)は東京、福岡は4月21(土)22日(日)。
 
 
 講師は、アーサー・クラーク博士(セントローレンス大学教授)、マリーナ・ブルヴシュタイン博士(アドラーユニバーシティ教授)。
 
 テーマは、2日間ワークショップはアドラー心理学の中心的技法「早期回想」、1日ワークショップは臨床での「メタファー」の使い方について。ただこちらは既に満員、キャンセル待ちのようです。
 
 日本アドラー心理学協会、日本臨床・教育アドラー心理学研究会、そしてヒューマン・ギルドとの共催です。
 
 クラーク博士の著書は私が日ごろ早期回想解釈の参考書として使わせていただいていますし、マリーナ博士はミネソタのアドラー心理学大学院の先生で、同校に留学していた日本アドラー心理学協会の梶野真さんの先生です。しかも一昨年、私が北米アドラー心理学会に参加した時、恐れ多くもホテルから空港までご自身の車で私と梶野さんを送ってくれた、とても心優しい先生です。
 
 まさか日本で再びお会いできるとは。主催者側の私もとても楽しみです。
 
 内容の詳細、お申し込みはヒューマン・ギルドのページから。
 
 貴重な機会をお見逃しなく。

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