August 29, 2017

トランプとバノンの戦い

 多くの人が気づいていると思うけど、安部内閣、安倍首相が危なくなると不思議に北朝鮮のミサイルが発射されます。なんででしょうね。今朝からのテレビの騒動は見れば見るほど、しらけました。
 
 先日、トランプ大統領の盟友で側近のバノンが首席戦略官を解任されたという報道がありました。早速、トランプ政権の崩壊は近いとか、追い詰められていると日本のマスコミははやし立てていました。
 国際情勢やアメリカ政治は複雑すぎてよくわからないのですが、日本の報道はおそらく全く間違っているでしょう。なにせ昨年、ヒラリー・クリントンを推し続けて、当時のトランプ候補をdisり続けてあの結果、赤っ恥をかいたくらいですから。
 
 田中宇さんの分析が興味深いのでメモします。
 
【2017年8月21日】 トランプ政権は、(1)貿易や外交の分野での覇権放棄・貿易圏潰し、(2)国内経済のテコ入れ、政権維持策としてのバブル延命、(3)米国社会を分裂させて支持基盤を拡大、の3つの戦線をたたかっている。今回は、共和党に阻止されている(2)を進めるためバノンが辞任し、バノンは政府外に戻って(3)の推進に注力することにした。(1)は、バノンがいなくても進められる。(2)が失敗して今秋、米政府閉鎖や金融危機が起きると、トランプの人気は下がるが、米国覇権の衰退に拍車がかかり、トランプやバノンの目標である米覇権の解体が進む。
 困ってしまうのは、どっちかと言うとリベラルの私は、アメリカのリベラル勢力を推すとその背後の軍産勢力を支持するのと同様になってしまうことです。まあ、私がどっちを推しても関係ないけど、心情的には軍産とイスラエルを推すのは嫌ですね。
 
 それにしても自国を分裂させることは一見とんでもないことのようでいて、米国の覇権を潰させ、軍産と戦うことになるという、なんとも高度な戦略です。

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January 27, 2017

トランプの檄文

 トランプ新大統領に日米のマスコミは相変わらず攻撃を続けているようです。
 
 私は就任演説の一部を読みましたが、なかなかいいことを言っていると思いました。
 
 いきなり矢継ぎ早に繰り出される政策も驚くばかりで、これはどうかというのもありますが、アメリカ人ではないので詳しいことはわからず、いいか悪いか評価はできません。
 
 ただ、反グローバリズムを打ち出し、TPPを破棄したのはよくやった!と思いました。
 
 その中でツイッターやいろいろなブログなどを見てダメだなあと思うのは、これまでグローバリズムを批判し、TPPを強行しようとしていた安部自民を非難していたリベラル系の学者や評論家たちが、ちゃんと評価してあげていないことです。それどころかトランプの暴言やキャラクターを取り上げて「人道的に」責めているばかりのような気がしています。器が小さい連中というか。
 
 世界を征服する勢いだったグローバリズムを退場させ、ひいてはアメリカ駐留軍が日本から去る絶好のチャンスではないか。
 
 基本自分は、穏やかな伝統保守のリベラル系だと思っているのでトランプの人となりは好きではありませんが、あの覚悟と突破力は大したものだと評価しています。暗殺されてもいいつもりなのか。
 
 田中宇氏は、トランプの就任演説は支持者、仲間たちへの「檄文」だとして詳細に分析しています。とても面白い。
 
 その中で田中氏も、お人よしのリベラルは、ヒラリーらの軍産派に利用されているだけであることを見抜いています。私も同感です。
(転載引用)
 草の根の右からのポピュリズムを動員して軍産エスタブを潰しにかかるトランプに対抗し、軍産エスタブの側は左(リベラル)の市民運動を動員している。もともと軍産は冷戦時代から、強制民主化、人権侵害の独裁政権の軍事転覆など、民主主義や人権擁護といったリベラルな理想主義を口実として戦争することを得意としてきた。イラク戦争を起こした共和党のネオコンは、民主党のリベラルから転じた勢力だ。リベラル派のお人好し(=人道重視)の理想主義が軍産に悪用されてきたが、今回また何十万人ものリベラル派が、トランプとの戦いに、軍産の傀儡にされていることも気づかずに結集し「トランプを強姦罪で弾劾しよう」と叫んでいる。トランプに反対するワシントンでの女性らの「自発的」な50万人集会を率いた人々のうち56人がソロスとつながりのある人だった。 (Ex-WSJ Reporter Finds George Soros Has Ties To More Than 50 "Partners" Of The Women’s March) (Beware the Rise of Left-Wing Authoritarianism

 女性や有色人種、貧困層、都会の知識人を束ねているリベラルの運動を敵に回すのは、トランプにとってマイナスとも考えられる。だがリベラルと仲良くすると、軍産エスタブがリベラルのふりを展開してきた強制民主化・独裁転覆の戦争や、人権を口実にした格安労働者の導入である違法移民放置策、覇権とカネ儲けの策である地球温暖化対策などを否定しにくくなる。喧嘩好きのトランプは、リベラル全体を敵に回す荒っぽい策をとることで、むしろリベラルが不用意に軍産の傀儡になってしまっていることを浮き彫りにしている。 (Trump responds to protesters: Why didn’t you vote?) (まだ続く地球温暖化の歪曲

 トランプと、リベラル派やマスコミ、諜報界、軍産エスタブとの戦いは、まだ始まったばかりだ。今後、延々と続く。すでに述べたように、この長い戦いは、トランプ陣営が好んで始めた計算づくのことだろう。対立が続くほど、トランプ側の草の根からの支持者の動きも活発になる。これぞ米国の民主主義のダイナミズムだ。誰もトランプ革命について語らず、自国のひどい官僚独裁政治にすらほとんど誰も気づいていない浅薄な日本から見ると、米国はラディカルで強烈ですごいと改めて思う。

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November 10, 2016

勝ったね、トランプ

 アメリカ大統領選、トランプ勝ちましたね。
 
 トランプ勝利の予感を表明していた者として、大変痛快でした。 
 改めて自分の人物鑑定眼に自信を持ちましたね。
 
 何が「大逆転」「予想外」だ。マスコミは自らの希望に基づく大衆操作をし続けて失敗して、素知らぬふりをして言いつくろっているだけだろう。今にして思うと、かなり前からこの流れだったのではないか。もしほんとに予想外なら、社会調査や最近鼻息が荒い統計学が無力だったことになるけど、専門家さんたちはそれでいいのだろうか。悪用されたなら怒るべきでしょうね。
 
 日本でも右も左も予想を外したけど、特に情けないと感じたのはリベラル系、反安部と言われるような思想家や学者、評論家たちの、ツイッターなどでの驚きと嘆きの発言。本ブログで取り上げる好きな先生たちもいたので、彼らがほんとにヒラリーでいいと思っていたのなら、見る目がないな、とちょっと残念。
 
 別にトランプがなんでも正しいと私も思っているわけではありません。対人支援やセラピーをやる人はリベラルな価値観の持ち主が多いので、トランプの発言に不安や嫌悪を覚える人がいるのもわかります。
 
 それでもクリントンよりはるかにましだし、「こいつだけはダメだ、許さん」と思った人がアメリカに相当数いたことは確かです。この辺の空気が日本にいるとわかりにくいところでしょう。
 
 今回の予想レースで、最大の戦果を挙げたのは著書ではっきりとトランプ勝利を断言していた副島隆彦先生だと思う。これは認めなくてはならない。インタビューや放送でサラッと言うくらいは他の人でもいたけど(木村太郎氏とか。それでも偉いけど)、活字に残したのはすごい。言論に命を賭けている。この迫力というか胆力がリベラル系の先生方にはないんだな。
 あの佐藤優氏が「天才」と評するだけのことはあります。
 私もいつも参照していてよかったと痛感しましたよ。
 今からでも読んで勉強してね。
 
 
 その副島先生、開票直前に面白いことを言っています。重たい掲示板の11月5日の記事です。
 (貼り付け始め)
 副島隆彦です。今日は、2016年11月5日です。

 今朝4時に目が覚めたら、また天啓(てんけい、revelation 、レヴェレイション)  が一つ降りて来た。

「巨大な悪」というものについての、私の気づきになった。ヒラリーは大統領選に負ける。そして、そのあとすぐに捕まる。そして裁判だ。補佐官のフーマ・アベディンは行方不明である。逮捕令状が出ているようだ。
私が書いて予測(予言)してきたとおりになる。だから、トランプが勝利する。

 なぜなら、やっぱりトランプの方が巨大な悪と組んだからだ。
この5月17日に、トランプが、キッシンジャー、ダビデ大王( David  Rockefeller 101歳 )と組んだ、だからトランプの勝ちだ。やはり、ダビデ大王が生きている限り世界皇帝であり、この男が地上最大の一番の巨悪だ。

 だから、このダビデ大王に頼まれて組んだトランプの勝ちなのだ、と5月22日に、私は決めて「トランプ大統領(で決まり)」と書いた、そして、本にした。『トランプ大統領 とアメリカの真実』(日本文芸社、7月10日刊) だ。 私が長年、紡ぎ上げてきた 理論( 私のアメリカ政治思想 研究30年の成果)の勝利だ。

私は、自分が、自分の半生を賭けて築き上げた、アメリカ研究の理論を、現実に適用してみた。そして、それが正しい、ということが、今回、証明されつつある。 このことが嬉しい。
 
(貼り付け終わり)
 
 この5月にトランプがキッシンジャーと会ったことが潮目になったのではないかということです。キッシンジャーはもちろん、デイビッド・ロックフェラーの名代として会談したのでしょう。
 要するに、「ヒラリーの首は差し出すから、大統領になっていいから、俺たちのことは不問にしろ」ということだったのか。
 政治の世界は奥深い。 
 
 さて、ヒラリーはどうなるのか。
 のんびり余生を過ごせるのか。いや、それどころではなく、散々抑えつけられたFBIは「落とし前つけろ」と攻めかかりそうです。
 
 やはり開票前にアップされたカレイドスコープさんの予測が面白い。
 
 こうなればいいですね。
 

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October 19, 2016

勝つか、トランプ

 何やらアメリカは大変なことになっているそうです。もちろん大統領選です。
 
 私の通う英会話スクールの先生は、
「クリントンとトランプは両方バカだけど、トランプの方がまし」と言っています。「クリントンは犯罪者」とまで言っています。大方のアメリカ人の意見はそうみたいですね。彼は、「クリントンが当選すれば戦争、トランプが当選すれば彼は暗殺されるんじゃないか」とまで言っています。
 
 私もそれに近い考えです。
 
 これは日本のマスコミしか見ない人には意外でしょうか。テレビニュースや新聞はいつも「クリントン優勢」となっていますからね。
 しかしその先生も「CNNはウソばっかり」と断言してます。
 ネット情報に日常的に触れている人には、受け入れるかどうかは別としてこのくらいは知っているでしょうけど、念のためにメモしておきます。
 
 わたしは、今年の5月アメリカのミネソタに1週間弱行きましたが、最初は英語に慣れるためにホテルの部屋でテレビをずっと観ていました。選挙のことばかり流れていましたが、私はトランプの姿、雰囲気を見て、その頃日本で伝わっていた悪漢のイメージと違って、すごく好感を持った覚えがあります。英語は十分にわかりませんが、「この人案外いい人ではないか」と感じました。ある種の「本物性」を感じましたね。この人、本気で戦っているというか、敵はもちろんクリントンの背後の勢力、軍産複合体でしょう。
 
 あと、その時は民主党のサンダース候補もまだテレビに出ていて良い感じの人でしたね。勝てなくて残念でした。
(転載貼り付け始め)
米国の大統領選挙で、共和党のトランプ陣営が「選挙不正が行われそうだ」とさかんに主張している。トランプ周辺は、陣営がそう言っているだけでなく、支持者の多くもそう考えている。ポリティコ(Politico/Morning Consult)の世論調査によると、共和党支持者の76%が、トランプを落としクリントンを当選させるための選挙不正が行われそうだと考えている。(クリントン支持者でそう考えているのは17%のみ) (73% Of Republicans Say Election Could Be "Stolen" As Trump Slams "Rigged Elections") (US establishment attempting to rig Nov. election: GOP senator

 トランプを不利に、クリントンを有利にする選挙不正は、すでに行われていると考えることもできる。立候補者どうしの討論会では、司会者がトランプに対してより多くの糾弾型の質問を投げかけ、答えに満足しない司会者がトランプと討論を始めてしまうなど、クリントンに加勢する姿勢が目立った。米国のマスコミのほとんどはクリントン支持、もしくはトランプへの反対を表明しており、トランプを酷評し、クリントンに加勢する報道が多い。 (米覇権の行き詰まり) (US media hides rigged election system for Clinton: Analyst

「トランプの方が、悪いことを多くしているし低能だから、マスコミなどがトランプに厳しいのは当然」という考え方も可能だ。だが、たとえばトランプからわいせつ行為をされたと称する女性が次々に登場している件では、本当に女性たちの証言が正しいかどうか検証が不十分なまま報道や非難が先行している。一人の女性に関しては、女性の方からトランプにしつこく寄っていくのでトランプは困り、席を立ってトイレに逃げ込んだ、との目撃証言(1980年の話)も出てきた。 (Trump camp puts forward witness to refute sex assault claim) (Furious Trump Lashes Out At Accusers, As Witness Emerges Refuting Assault

 トランプの方が悪く見えるのは、そう報道するマスコミを軽信しているから、と考えることもできる。「クリントン基金の不透明な資金集めより、トランプの女性関係の方がはるかに大きく報じられているのはおかしい」と発言すると「お前は女性差別意識を持った男性だからそう見えるのだ」と非難される構造も用意されている。 (優勢になるトランプ

 マスコミや米議会など、米国の上層部(エスタブリッシュメント)の多くがトランプを酷評してクリントンの当選を望む背後には「軍産複合体」の存在がある。第二次大戦の終戦時、ロックフェラー家(CFR=外交問題評議会)など、当時の米国の上層部はもともと、ロシアや中国と米国が対等な関係で世界を運営していく国連安保理の常任理事国(P5)に象徴される多極型の覇権体制を計画したが、そこに軍部や英国、マスコミなどからなる軍産複合体が殴りこみをかけ、米欧と露中などが恒久対立する冷戦構造を樹立し、それ以来、米国の上層部は軍産複合体に席巻されている。 (ニクソン、レーガン、そしてトランプ

 クリントンは、上院議員や国務長官の時代から、軍産の有能な代理人として活動し続け、オバマよりもずっと好戦的な国務長官として振舞ったため軍産から評価されており、その政治力を使って大統領に当選しようとしている。軍産配下の勢力であるマスコミがこぞってクリントン支持なのは当然だ。トランプは、NATOや日米安保体制を批判し、軍産が最大の敵とみなすロシアと協調する姿勢をとっているなど、軍産に楯突いて戦う姿勢を見せているので、軍産傀儡の勢力(マスコミや議員の大半)から非難されている。 (Trump's Return to Reagan

 とはいえトランプは、軍産からの猛攻撃にもかかわらず、有権者からかなりの支持を集めて維持している。女性問題を使った攻撃は、しだいに有権者に免疫をもたらし、トランプの支持者を減らす策略として有効でなくなっている。トランプへの支持をやめたからといって、その有権者がクリントンを支持するようになるわけでもない(棄権になる)。世論調査も歪曲され不正確なので判断しにくいが、まだ2大候補間の接戦が続いていると考えられる。 (First Post-Debate Poll Gives Hillary A Significant Lead... And A Familiar Problem Emerges) (Statistician Warn Of "Systemic Mainstream Misinformation" In Poll Data

(転載貼り付け終わり)

 副島隆彦先生のアメリカ情勢分析が秀逸で面白い。その前半を引用します。

「副島隆彦の学問道場」の重たい掲示板の[2018]米大統領選。追い詰められたヒラリー派は、不正選挙(投票数の操作)をやると決めた。緊急事態だ。

(転載貼り付け始め)

1.アメリカの最高権力者層( 今回は、101歳のデイヴィッド・ロックフェラーとキッシンジャーは、中立となって、力を失った)である、軍産複合体=軍需産業 と ニューヨークのグローバリスト大企業群の経営者たち、4大メディア、FoxNews を除く。ワシントンの官僚たちが、「トランプ大統領だと、アメリカは一気に弱体化して、ロシア、中国の台頭を阻止できない」と決断した。 それで、10月9日の第2回討論会の直後、クーデターを発令した。

2.11月8日に、不正選挙 ( rigged  election  リグド・エレクション、voter fraud ボウター・フロード)を、何が何でも実施する、と決めたようだ。不正選挙とは、各州ごとの投票結果の最後で、コンピュータをいじくって投票数を操作する。そして、その接戦州(せっせんしゅう)の勝ち負けをひっくり返す。

  2010年のアル・ゴアとジョージ・ブッシュの時に、フロリダ州でこれを行った。
 本当はアルゴアが勝っていた。それをねじ曲げた。それでその後、2ヶ月間、アメリカ政治は、揉(も)めにもめた。これと同じ事を今度もするだろう。

3.不正選挙のマシーンの名を、ARISTOS system(アリストス・システム)と言う。日本にも、10年前からその一種で有る MUSASHI (ムサシ)というマシーンが導入されている。

4.ゆえに国際社会は、アメリカ合衆国に、国際選挙監視団 を派遣するべきである。これは、冗談ではない。真剣に考えるべきだ。「まさか先進国で、大がかりな不正選挙が行われるなんて」と、驚く人間は、真に知能の高い人ではない。権力を握っている犯罪性の人間たちはこういうことをする。ヒラリー派の日本側の勢力も、同じことをやってきたので、問い詰められたら、苦しそうな顔をして、顔をゆがめて俯(うつむ)く。

5.アメリカ国民のトランプの支持は、圧倒的である。80%以上が、トランプ支持だ。アメリカの根性のある、自力で生きることを知っている、誇り高い人間は、特に男は、ほとんどがトランプ支持だ。 トランプと共に、アメリカの政治を変えようとしている。

 リバータリアン的で、ポピュリスト(民衆主義)で、アイソレイショニスト(アメリカは世界を支配しない主義)の 優れたアメリカ人は、全員、トランプがいい、と判断している。この決断は、強固である。

6.たとえ女でも、黒人でも、マイノリティ(外国人種の移民系)でも、立派な人間は、すべてトランプ派だ。見識のある人間はすべて、トランプ支持である。 米民主党(デモクラット)の中でも、バーニー・サンダーズを支持した1200万人の民主党員の中の、真のリベラル派の人たち(多くは、若者、女性たちだ。「自分の息子が戦場に送られたくない」と切実な中年の女性たちも)は、トランプに投票する者がたくさん出る。

7.それに対して、ヒラリーに投票する、というアメリカ人は、5%だそうだ。ヒラリーが好きだ、というアメリカ国民は、今やほとんどいない。変なアメリカ人で人権運動家(ヒューマンライツ・ムーヴメント・リーダー)のような、福祉利権に集(たか)っている者たちや、利権化した大労働組合の幹部たちぐらいのものだ。 

 だーれもヒラリーが好きだ、というアメリカ人はいなくなった。 それなのに、CNN が、「討論会の結果は、支持率は、ヒラリー62% 、トランプ38% となる」。 一体、どういう 「統計学の成果を応用した、科学的な手法に基づく」なのだ。 CNNが、いつもいつも、この「ヒラリー 62%」という数字を出してくる。

8.インターネット調査の各テレビ局、大新聞社 の支持率結果は、すべて、トランプが、70から80%を取っている。それに対して、ヒラリーは、20%ぐらいだ。この資料は、あとで示す。 世論(せろん)調査会社(pollster 、ポールスター)という会社群が、どれぐらいおかしな、イカサマ集団、謀略会社であるか、が分かる。今やアリストス・システム社と同じ犯罪組織である。 彼らの真実が満天下に暴かれなければいけない。   

9.トランプが、10年前、20年前に 無理矢理キスをして、女の体を触った、という攻撃を、一斉に掛けてきた。ニューヨーク・タイムズ紙が、一面、トップで、この「トランプ氏が女性に性的嫌がらせ」を載せた。
ワシントン・ポスト紙もひどかった。 それに呼応して、ABCも、CBS、NBCの3大ネットワークが、11日から、トランプ攻撃の火ぶたを切った。一番、悪質なCNNは、言うを待たない。

 ニューヨーク・タイムズ紙が、登場させた、最近の数人は、トランプが会ったこともない女たちだ。そういう女たちを次々に、ファースト・クラスの飛行機に乗せて、ニューヨークに連れてきて、ニューヨーク・タイムズ社の本社で「秘密の記者会見」(笑)をやっている。 この女性たちの、家族、従兄弟とかから、「カネで買われたあのだ、信じないでください」という投稿文まで出てきた。 トランプは、ただちに、ニューヨーク・タイムズ紙を、「虚偽の報道と、名誉毀損(ライベル・スート)」で訴えた。トランプの弁護士たちが、急いでその証拠を集めただろう。

10. このように、体制メディアを使って、トランプに対して、 character  assassination  キャラクター・アサシネイション、人格破壊攻撃(じんかくはかいこうげき)を、一斉に掛けてきた。
 日本でも、つい最近、都知事選で、鳥越俊太郎(とりごえしゅんたろう)に対して、この「20年数前に、女性に無理矢理言い寄った。女性の体を触った」攻撃をし掛けた。その少し前には、舛添要一(ますぞえゆいち)への、人格破壊攻撃も行った。都知事としての出費の経費としてすべて計上されていたのに。桝添は、何の違法行為もしていない。
 
11. そのまえの、2009年、10年の 鳩山・小沢政権に対しても、 同じ破壊攻撃をやった。私たちは、あの頃、それを毎日、テレビと新聞で見ていた。 日本のメディア( NHKも含めて6社、新聞5社の 11社の体制。この裏に、電通、共同通信とかがいる)が、どれほど穢(きたな)い、鳩山・小沢への泥の塗りつけ攻撃(スニーア・アッタク)をしたことであったか。日本のテレビ、新聞の世論調査で、「鳩山政権の支持率13% 」とか、をずっとキャンペーンとして張った。毎日、毎日、本当に、ひどいものだった。彼らは、アメリカのCIAの追うことを聞いて動く、アメリカの手先、子分だから、「上に倣(なら)え」で同じ事をする。

 こういうことを、犯罪性の人間たちは、やる。どこの国でも、こういうことが、ずっと起きてきたのだろう。人類の歴史は、こういう 汚(よご)れた人間たちによる、権力の簒奪(さんだつ)の歴史だ。今の日本の安倍政権が、まさしくそうだ。

12.トランプが圧倒的にアメリカ国民の支持(真実は、80%ぐらい)があるものだから、「このままでは、自分たちが負ける。これまで握りしめてきた権力を、オレたちは、本当に手放さなければいけなくなる」 と、追い詰められて、焦って、それで、なりふり構わず、クーデターの手法に出てきた。

(転載貼り付け終わり)

 

 
 

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June 28, 2016

疑ってみる

「真田丸」は舞台が地元・近隣の甲州、信州を離れて大阪編になってからここではコメントしていませんが、欠かさず観て楽しんでいます。
 
 小田原攻め、北条の滅亡があれほど詳しく描かれたドラマはこれまであまりなかったように思います。武田滅亡の時もそうでしたが、三谷さんの滅びゆく者への視線のあり方を感じます。高嶋さん、いい演技でした。
 
 ちなみに北条氏政の息子氏直は出家して生き延びましたが、武田信玄の孫だそうです。本能寺の変直後の時期、北関東の滝川・真田と戦うより、甲州に侵入して「武田家再興」を旗印にした方が北条にとってはよかったのではないかと、私は妄想しています。そうすれば、甲斐に生き延びていた武田の家臣たちを味方にできたのにと思います。
 
 結局、1000騎にもなる武田の家臣をごっそり徳川に取られてしまい、その後の徳川家発展の土台になりました。
 
 さて、世間は参院選だそうですが、マスコミの意図かどうか、あまり盛り上がっているように見えません。
 
 こういう時、ネット社会になってよかったと思えるのは、マスコミや官製報道とは違った視点、情報が得られるようになったことだと思います。
 
 ネットの情報は玉石混交と言われればその通りですが、マスコミの方も全く同じでしょう。いろいろ見て徹底的な比較、相対化をやればいいのです。
 
 経済面では、「日本の財政は本当に危機なのか?」「国債は国民の借金なのか?」「公共工事はいけないのか?」といった疑問が持てるようになりました。これは非常に大きい。ネット社会以前はそれらは「悪」と私たち一般人は思い込んでいました。
 
 でも実は私たちは、「借金大国日本、大変だ!」みたいなキャッチフレーズにまんまと乗せられていなかったか。
 
 私も経済に強くはありませんが、直感的におかしいのではないかと思えば、少し立ち止まって、それを支える根拠を見つけることができます。ネット社会のおかげです。
 
 そうすれば「財政危機だから消費税増税が必要」という言葉が、天から降ってきたような真実ではなく、誰かがある目的のために出してきたプロパガンダかもしれないと思えるようになります。
 
 私とは政治思想はやや異なりますが、三橋貴明さんなどの経済の考え方は、財務省から流れるマスコミの「財政破綻論」より、非常に説得力があると思います。
 
 
 デフレ脱却という港に向け、船を進めるためには、とりあえず「十分な財政支出を、複数年間継続」する必要があります。消費税増税を実現できなかった財務省は、
「それだけは、何としても潰せ!」
 という意気込みで妨害しようとしてくるでしょう。 

 すでにして、毎日新聞が、

『増税延期  財政さらに悪化 巨額債務の削減困難
http://mainichi.jp/articles/20160602/k00/00m/020/066000c

 という頭の悪い記事を出し、

『国と地方を合わせた債務残高は過去10年、年30兆円前後のペースで増え続け、2014年度に1000兆円を突破。国内総生産(GDP)に対する比率は2倍を超え、先進国で最悪の水準だ。財政赤字で危機に陥ったギリシャ(15年に1.9倍)より悪い』

 と、「ギリシャ」と比較するという使い古されたレトリックで煽ってきています

 そもそも、何で政府の負債を減らさなければならないんだ? 政府の負債対GDP比率を引き下げたいならば、デフレ脱却し、名目GDPを拡大すればいいのでは?

 といった正論は、大変残念ながら、一般の国民には理解できません。未だに「家計・経営」と「経済」を混同している国民がほとんどなのです。

 というわけで、とりあえず毎日のような頭の悪い論調に対しては、

「日本銀行が日本円を発行し、国債を買い取っているため、政府の借金は実質的にものすごい勢いで減っている」

 という返しが分かりやすいのではないかと思います。

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July 07, 2015

借金は問題か

 若い頃ギリシアに行ったことがあります。遺跡を見たり、海産物を楽しんだ思い出があります。
 本ブログでは最近ギリシア哲学と勇気について書いてますし、何気に好きなところです。

 ギリシアの債務、国民投票の問題で、マスコミの報道の仕方から、ギリシア国民は日ごろは怠惰なくせに借金を踏み倒す連中だみたいな印象を持つ一般の人がいるかもしれません。EUを困らせるなんてよくないみたいな感じです。

 でもやはりそんな単純な問題ではない、むしろ緊縮財政を主張するEUの方が問題とノーベル経済学賞のスティグリッツや最近話題のピケティは言っているようです。興味深いので、メモしておきます。

(転載貼付始め)

ギリシャ問題は借金問題ではない。階級政治だ

いまや、それは階級政治だ。ギリシャ危機はファイナンスや債務返済の問題ではない」というのは、イギリスの国宝的映画監督であり、政党レフト・ユニティーの創設者であるケン・ローチの言葉だ。

ノーベル賞経済学者のジョセフ・スティグリッツや『21世紀の資本』のトマ・ピケティ、そして先日BBCの「英国で最も影響力のある女性」に選ばれたスコットランドのニコラ・スタージョン首相など、ギリシャ政権への共鳴を表明している人は少なくない。(さらに、ここに来てIMFもチプラス首相のギリシャの債務についての主張と似たようなことを言いだしており、EU側と揉めているという説もある)

先日、ネットでギリシャ危機支援の募金を始めた英国人のことがニュースになっていた(立ち上げから5日目で募金が100万ユーロ(1億3700万円)を超えた)が、これは単に「ギリシャの人たちが可哀そう」という理由だけで行っているわけではない。募金者にチプラス首相のポストカードが贈呈されていることでもわかるように、ドイツを大ボスとするEUに追い込みをかけられている「シリザのギリシャ」を支持しているからだ。EU離脱の国民投票を控えている英国からこういう動きが出て来ていることは、EUから出たくない+緊縮派の英国のキャメロン首相にとって心中穏やかではないだろう。反緊縮ムーヴメントは、多くのヨーロッパの為政者たちにとり、さっさと潰してしまいたい厄介ごとの種なのである。

しかし、ノーベル賞経済学者ジョセフ・スティグリッツはガーディアン紙に寄稿した記事中で、反緊縮ではなく、緊縮こそが欧州の災いの種なのだと書いている。

「5年前にトロイカ(欧州委員会+IMF+ECB)がギリシャに押し付けた経済プログラムは大失敗に終わり、ギリシャのGDPは25%減少した。これほど故意な、そして壊滅的な結果をもたらせた不況を私は他に思い浮かべることができない。ギリシャの若年層の失業率は現在60%を超えているのだ。衝撃的なのは、トロイカはこれに対する責任の受け入れを拒否しているということであり、自分たちの予測や構想がどれほど劣悪だったか認めていないことだ。さらに驚くべきことに、彼らは学んでいない。いまだに2018年までにGDP比3.5%の財政黒字を達成するようにギリシャに要求している」

「世界中の経済学者たちがこの目標は懲罰的だと非難している。こんなことを目標にすれば景気はさらに悪化する。たとえ誰も想像できないようなやり方でギリシャの債務が整理されたとしても、トロイカが要求する目標を達成しようとすればギリシャの景気下降は続く」

「明確にしなくてはいけないのは、ギリシャに融資された巨額の資金の殆どはギリシャには入っていないということだ。それは民間の債権者への支払いに使われており、その中にはドイツやフランスの銀行も含まれている。ギリシャはすずめの涙ほどの金を得て、これらの国の銀行システムを維持するために大きな代償を払っている。IMFその他の「公式」な債権者は、要求されている返済など必要ない。いつも通りのシナリオなら、返済された金はまたギリシャに貸し出されるだろう」

「これはマネーの問題ではない。ギリシャを屈服させ、受け入れられない条件を受け入れさせるために「期限」を使っているのだ。緊縮だけでなく、他の後退的、懲罰的政策をギリシャ政権に行わせるためにそれを利用しているのだ。だが、なぜ欧州はそんなことをするのだろう?」

出典:″How I would vote in the Greek regerendum" Joseph Stiglitz (The Guardian)

この問いへの回答のようなことを、トマ・ピケティが言っている。

「EU本部とドイツ政府の複数の人々を見ているとこんな感じですね。『ギリシャを排除しろ』」

出典:"Piketty Says EU Politics Risks Driving Greece Out of Euro" (bloomberg.com)

ピケティ「僕はシリザの党員でも支持者の一人でもない。僕は我々が現在置かれている状況を分析しているだけだ。明確になったのは、経済成長していない国に借金を減らすことはできないということだ。それは機能しない。忘れてはならないのは、ドイツとフランスは1945年に巨額の債務を抱えていたが、どちらも完済していないということだ。そして今、この二国がヨーロッパ南部の国々に借金を返せと言っている。これは歴史の健忘症だ!それは悲惨な結果を伴う」

聞き手「では、ギリシャ政府の長年の失態の後始末を他の国々がやれと言うのですか?」

ピケティ「若い世代の欧州人のことを考えなければならない時が来ている。彼らの多くが仕事を見つけるのさえ困難な状態だ。彼らには、『ごめんね、君たちに仕事がないのは、君たちのお父さんやお爺さんの世代のせいだよ』と言っておけばいいのだろうか?我々が求めている欧州モデルとは、全世代でコレクティヴに罰を受けている状態のことなのだろうか?今日、僕を何よりも動揺させるのは、ナショナリズムに端を発するこの利己主義だ」

出典:"Thomas Piketty on the Euro Zone: 'We Have Created a Monster" (SPIEGEL Online)

英国の左派ライター、オーウェン・ジョーンズはNew Statesman誌に寄稿した記事の中で「シリザの運命は緊縮反対派を叩き潰すために使われることになるだろう」と書いている。

「ユーロ圏の11%以上の市民を失業させ、スペインの若者の2人に1人を失業させて、貧困者に惨状を味あわせている状況が終わらないのは、EUの『この道しかない』という単純なドクトリンのせいだ」

「ギリシャはEU圏の反逆児だ。合法的に選挙で政権についてしまった暴徒たちが成功したらどうする?『この道しかない』の教義は崩壊し、台頭しているポピュリズム左派が勢いづいてしまう。年末までには行われるスペインの総選挙でポデモスが大勝したらどうする?アイルランド、ポルトガル、イタリア、オランダや他の国々がそれに続いたら?だからシリザは潰さねばならない。EU指導者たちは彼らが政権を握る前からそう決めていた」

出典:"The elites are determined to end the revolt against austerity in Greece" Owen Jones (New Statesman)

一方、ケン・ローチは「ギリシャ危機は欧州政治にとって決定的に重要。シリザが負ければスペインのポデモスの行く手も厳しくなる」と、パブロ・イグレシアスのポデモスを心配している。

また、英国の反緊縮派の女王、スコットランドのニコラ・スタージョン首相はこう書いた。

「緊縮の上に緊縮を重ねるのではなく、オルタナティヴを示す時でしょう。(中略)現在テーブルの上に提示されているのは、さらなる緊縮財政という単純な罰課題だけです。それはギリシャが抱える問題を全く解決していないし、長期的に維持可能な改革に必要なゆとりも与えていない。(中略)国民投票に向けての運動で私が学んだことがあります。これはEU指導者たちがギリシャへの対応を行う上でよく気をつけるべきことです。脅しと取られかねない姿勢には大衆は良い反応を示しません」

出典:"Let me tell you about referendum-threats won't work" Nicola Sturgeon (The Guardian)

7月5日のギリシャ国民投票についてジョセフ・スティグリッツはこう書いた。

「ユーロ圏が組織化されて16年が経ち、それはデモクラシーのアンチテーゼになってしまった。欧州の指導者たちはチプラス首相の左派政権を終わらせたがっている。多くの先進国で格差を広げた政策に真っ向から反対し、抑えが利かなくなった富のパワーを縮小しようとするギリシャ政権の存在は不都合だからだ。どうやら彼らは、ギリシャ政権に公約と矛盾する条件を飲ませれば、失脚させることは可能だと思っているらしい。

「(国民投票は)どちらに入れても大きなリスクを伴う。『賛成』に投票することは、終わりなき不況を意味する。おそらくは、国の資産を売りさばき、優秀な若者はすべて海外に移住する閑散とした国になる。最終的には債務を免除されるかもしれない。縮小して中所得国になり、世界銀行から助けてもらえるかもしれない。それが10年後、または20年後の姿なのかもしれない」

「対照的に、『反対』に投票することは、少なくともギリシャに可能性の扉を開く。強いデモクラシーの伝統を持つギリシャは、自らの運命を自分で掴むかもしれない。たとえそれが過去のような繁栄を意味しなかったとしても、ギリシャの人々が未来を形作るチャンスを手にすることのほうが、現在の不道徳な懲罰よりもはるかに希望がある。

自分ならどちらに投票するか、僕は知っている」

出典:" I know how I would vote in the referendum" Joseph Stiglitz (The Guardian)

(転載貼付終わり)

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July 05, 2015

「崩れゆく世界 生き延びる知恵」

 沖縄の新聞をつぶせと叫んだ百田尚樹氏に同調する安倍内閣・自民は大丈夫なのか、「こいつらのオツムはどうなっているんだ」という不安を持つ人も多いでしょう。あまりにもレベルが低い。

 そういう昨今の指導者層のレベルの低下とそれに同調する人々の傾向を、最近は「反知性主義」と呼ぶようです。

 当代最高レベルの知力を持った2人の対談本、副島隆彦・佐藤優「崩れゆく世界 生き延びる知恵」(日本文芸社)は、蔓延する反知性主義の空気を厳しく指摘しています。

佐藤 私は「反知性主義を」に暫定的な定義を与えています。それは「実証性、客観性を軽視もしくは無視して、自分が欲するように世界を理解する態度」というものです。要するに「株価が上がれば経済がよくなる」みたいな態度です。 p34

佐藤 安倍さんがなぜアベノミクスに踏み切れたかというと、それは基礎教養が極めて弱いからですね。
副島 まあ、そうでしょう(笑)。もともと最初から悩みが少ない人でしょうから。
佐藤 やりたいことも悩みもないですね。だからおじいさん(岸信介)の無念を晴らすという意識だけは強い。しかし死んだ人の無念というのは、実際はわからないですからね。死者に仮託して語るというのは、そもそも禁じ手です。 p35

 佐藤氏は「安倍政権はコンビニの前でウンコ座りしている、暴走族みたいな雰囲気ですよ」とまで断じています。

 ただ悪口を言っているわけではなく、博覧強記といえる教養と、外交や政治や官僚の裏を知り尽くした2人の話は、実に面白い。決めつけや断定ばかりの反知性主義とは反対で、ものごとの構造を炙り出したり、別の意味を見出す楽しみが本書を読むことによってあるからだと思います。そこが新聞などの単なる時局、政局の情報と違うところです。こういうのを知性というのでしょう。

 今世界で起こっていることを探るのに好著です。

 

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June 24, 2015

ありのままの日本像

 前記事とも絡みますが、安倍首相がどこへ行こうとしているのか 「対米従属を通じて『戦争ができる国へ』」の一言が上手く表して秀逸です。内田樹先生のブログの記事です。

 よく「ありのまま」を見つめ、受け入れろといわれますが、こと自分の国についてはなかなか難しい。まずは「アメリカの属国」であるという単純明快な事実を受け入れることができるかどうかで、日本人の「自己像」が変わってくるように思います。

 一方、内田先生の記事にもあるように、カウンターカルチャー、反権力のアメリカ文化、映画や音楽などの「ソフトパワー」があまりにも魅力的なために、反アメリカの空気が臨界点に達しないというのもその通りだと思います。

 アメリカが世界各地であれほどひどいことをしていたにもかかわらず、反米感情が臨界点に達することを防いでいるのは、ハリウッドが大統領やCIA長官を「悪役」にした映画を大量生産しているからだと私は思っています。アメリカの反権力文化ほど自国の統治者に対して辛辣なものは他国にありません。右手がした悪事を左手が告発するというこのアメリカの「一人芝居的復元力」は世界に類を見ないものです。

 私もカウンターカルチャーの影響を若い頃かなり受けているし、今もノスタルジーを持って思い出します。

 これを、悪いのは支配層や軍産複合体、良いのはロックや文学や映画などの文化であり、それを作り出す人たちということはできるけど、それで私たちの世界を見る目が曇ってしまっているのも事実のような気がします。

 長い記事なので、前半をメモします。後半は、対応策です。

── 「安倍政権は対米従属を深めている」という批判があります。

内田 先日、ある新聞社から安倍政権と日米同盟と村山談話のそれぞれについて、100点満点で点をつけてくれという依頼がありました。私は「日米同盟に関する評点はつけられない」と回答しました。
日米同盟は日本の政治にとって所与の自然環境にようなものです。私たちはその「枠内」で思考することをつねに強いられている。
「井の中の蛙」に向かって「お前の住んでいる井戸の適否について評点をつけろ」と言われても無理です。「大海」がどんなものだか誰も知らないんですから。
そもそも日米が「同盟関係」にあるというのは不正確な言い方です。誰が何を言おうが、日本はアメリカの従属国です。日米関係は双務的な関係ではなく、宗主国と従属国の関係です。
現に、日本政府は、外交についても国防についても、エネルギーや食糧や医療についてさえ重要政策を自己決定する権限を持たされていない。年次改革要望書や日米合同委員会やアーミテージ・ナイ・レポートなどを通じてアメリカが要求してくる政策を日本の統治者たちはひたすら忠実に実行してきた。
その速度と効率が日本国内におけるキャリア形成と同期している。
つまり、アメリカの要求をできる限り迅速かつ忠実に物質化できる政治家、官僚、学者、企業人、ジャーナリストたちだけが国内の位階制の上位に就ける、そういう構造が70年かけて出来上がってしまった。アメリカの国益を最優先的に配慮できる人間しか日本の統治システムの管理運営にかかわれない。そこまでわが国の統治構造は硬直化してしまった。
アメリカの許諾を得なければ日本は重要政策を決定できない。しかし、日本の指導層はアメリカから命じられて実施している政策を、あたかも自分の発意で、自己決定しているかのように見せかけようとする。アメリカの国益増大のために命じられた政策をあたかも日本の国益のために自ら採択したものであるかのように取り繕っている。そのせいで、彼らの言うことは支離滅裂になる。
国として一種の人格解離を病んでいるのが今の日本です。

── いま、日本のナショナリズムは近隣諸国との対立を煽る方向にだけ向かい、対米批判には向かいません。

内田 世界のどこの国でも、国内に駐留している外国軍基地に対する反基地闘争の先頭に立っているのはナショナリストです。ナショナリストが反基地闘争をしないで、基地奪還闘争を妨害しているのは日本だけです。ですから、そういう人々を「ナショナリスト」と呼ぶのは言葉の誤用です。彼らは対米従属システムの補完勢力に過ぎません。

── どうすれば、対米従属構造から脱却できるのでしょうか。
内田 まず私たちは、「日本は主権国家でなく、政策決定のフリーハンドを持っていない従属国だ」という現実をストレートに認識するところから始めなければなりません。
国家主権を回復するためには「今は主権がない」という事実を認めるところから始めるしかない。病気を治すには、しっかりと病識を持つ必要があるのと同じです。「日本は主権国家であり、すべての政策を自己決定している」という妄想からまず覚める必要がある。
戦後70年、日本の国家戦略は「対米従属を通じての対米自立」というものでした。これは敗戦国、日占領国としては必至の選択でした。ことの良否をあげつらっても始まらない。それしか生きる道がなかったのです。
でも、対米従属はあくまで一時的な迂回であって、最終目標は対米自立であるということは統治にかかわる全員が了解していた。「面従腹背」を演じていたのです。
けれども、70年にわたって「一時的迂回としての対米従属」を続けてるうちに、「対米従属技術に長けた人間たち」だけがエリート層を形成するようになってしまった。
彼らにとっては「対米自立」という長期的な国家目標はすでにどうでもよいものになっている。それよりも、「対米従属」技術を洗練させることで、国内的なヒエラルヒーの上位を占めて、権力や威信や資産を増大させることの方が優先的に配慮されるようになった。
「対米従属を通じて自己利益を増大させようとする」人たちが現代日本の統治システムを制御している。
安倍首相が採択をめざす安保法制が「アメリカの戦争に日本が全面的にコミットすることを通じて対米自立を果すための戦術的迂回である」というのなら、その理路はわからないではありません。アメリカ兵士の代わりに自衛隊員の命を差し出す。その代わりにアメリカは日本に対する支配を緩和しろ、日本の政策決定権を認めろ、基地を返還して国土を返せというのなら、良否は別として話の筋目は通っている。
でも、安倍首相はそんなことを要求する気はまったくありません。
彼の最終ゴールは「戦争ができる国になる」というところです。それが最終目標です。「国家主権の回復」という戦後日本の悲願は彼においては「戦争ができる国になること」にまで矮小化されてしまっている。「戦争ができる国=主権国家」という等式しか彼らの脳内にはない。
アメリカの軍事行動に無批判に追随してゆくという誓約さえすればアメリカは日本が「戦争ができる国」になることを認めてくれる。
それが政府の言う「安全保障環境の変化」という言葉の実質的な意味です。そこまでアメリカは国力が低下しているということです。もう「世界の警察官」を続けてゆくだけの体力もモチベーションもない。けれども、産軍複合体という巨大なマシンがアメリカ経済のエンジンの不可欠の一部である以上、戦争は止められない。でも、アメリカの青年たちをグローバル企業の収益を高めるために戦場に送り出すことには国民の厭戦気分が臨界点を超えつつある今はもう無理である。だから、アメリカは「戦争はしたけど、兵士は出したくない」という「食べたいけど、痩せたい」的ジレンマのうちに引き裂かれている。
そこに出て来たのが安倍政権である。アメリカがこれまで受け持っていた軍事関係の「汚れ仕事」をうちが引き受けよう、と自分から手を挙げてきた。アメリカの「下請け仕事」を引き受けるから、それと引き替えに「戦争ができる国」になることを許可して欲しい。
安倍政権はアメリカにそういう取り引きを持ちかけたのです。
もちろん、アメリカは日本に軍事的フリーハンドを与える気はありません。アメリカの許諾の下での武力行使しか認めない。それはアメリカにとっては当然のことです。
日本がこれまでの対米従属に加えて、軍事的にも対米追随する「完全な従属国」になった場合に限り、日本が「戦争ができる国」になることを許す。そういう条件です。
しかし、安倍首相の脳内では「戦争ができる国こそが主権国家だ」「戦争ができる国になれば国家主権は回復されたと同じである」という奇怪な命題が成立している。自民党の政治家たちの相当数も同じ妄想を脳内で育んでいる。
そして、彼らは「戦争ができる国」になることをアメリカに許可してもらうために「これまで以上に徹底的な対米従属」を誓約したのです。
かつての日本の国家戦略は「対米従属を通じて、対米自立を達成する」というものでしたが、戦後70年後にいたって、ついに日本人は「対米従属を徹底させることによって、対米従属を達成する」という倒錯的な無限ループの中にはまりこんでしまったのです。
これは「対米自立」を悲願としてきた戦後70年間の日本の国家目標を放棄したに等しいことだと思います。

── どうして、これほどまでに対米従属が深まったのでしょうか。

内田 吉田茂以来、歴代の自民党政権は「短期的な対米従属」と「長期的な対米自立」という二つの政策目標を同時に追求していました。
そして、短期的対米従属という「一時の方便」はたしかに効果的だった。
敗戦後6年間、徹底的に対米従属をしたこと見返りに、1951年に日本はサンフランシスコ講和条約で国際法上の主権を回復しました。その後さらに20年間アメリカの世界戦略を支持し続けた結果、1972年には沖縄の施政権が返還されました。
少なくともこの時期までは、対米従属には主権の(部分的)回復、国土の(部分的)返還という「見返り」がたしかに与えられた。その限りでは「対米従属を通じての対米自立」という戦略は実効的だったのです。
ところが、それ以降の対米従属はまったく日本に実利をもたらしませんでした。
沖縄返還以後43年間、日本はアメリカの変わることなく衛星国、従属国でした。けれども、それに対する見返りは何もありません。ゼロです。
沖縄の基地はもちろん本土の横田、厚木などの米軍基地も返還される気配もない。そもそも「在留外国軍に撤収してもらって、国土を回復する」というアイディアそのものがもう日本の指導層にはありません。
アメリカと実際に戦った世代が政治家だった時代は、やむなく戦勝国アメリカに従属しはするが、一日も早く主権を回復したいという切実な意志があった。けれども、主権回復が遅れるにつれて「主権のない国」で暮らすことが苦にならなくなってしまった。その世代の人たちが今の日本の指導層を形成しているということです。

── 日本が自立志向を持っていたのは、田中角栄首相までということですね。

内田 田中角栄は1972年に、ニクソン・キッシンジャーの頭越しに日中共同声明を発表しました。これが、日本政府がアメリカの許諾を得ないで独自に重要な外交政策を決定した最後の事例だと思います。
この田中の独断について、キッシンジャー国務長官は「絶対に許さない」と断言しました。その結果はご存じの通りです。アメリカはそのとき日本の政府が独自判断で外交政策を決定した場合にどういうペナルティを受けることになるかについて、はっきりとしたメッセージを送ったのです。

── 田中の失脚を見て、政治家たちはアメリカの虎の尾を踏むことを恐れるようになってしまったということですか。

内田 田中事件は、アメリカの逆鱗に触れると今の日本でも事実上の「公職追放」が行われるという教訓を日本の政治家や官僚に叩き込んだと思います。それ以後では、小沢一郎と鳩山由紀夫が相次いで「準・公職追放」的な処遇を受けました。二人とも「対米自立」を改めて国家目標に掲げようとしたことを咎められたのです。このときには政治家や官僚だけでなく、検察もメディアも一体となって、アメリカの意向を「忖度」して、彼らを引きずり下ろす統一行動に加担しました。

 

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April 08, 2015

覇権は変わるか

 中国主導のAIIB(アジアインフラ投資銀行)への世界各国の雪崩を打っての参加は、いよいよ世界の覇権の移行が本格化するのかという雰囲気を感じさせます。イギリスは関ヶ原の小早川秀秋になるのか。

 反中に凝り固まって、中国が今にも崩壊すると叫んでいた人たちはどうするのでしょうか。

 アメリカに服従していれば大丈夫と信じていた人はこれからも強がりを言い続けるのでしょうか(是非、そうしてもらいたい)。

 副島隆彦先生がもう何年も前から言っていた「中国がアメリカに代わって覇権を握る日が来る」という「予言」がいよいよ本当になってきたという気が、率直にいってしますね。

「日本は素晴らしい国だから、大丈夫。中国はとんでもない国だから、これからもダメ」と信じるのはけっこうだし、私も共産中国は嫌いだし、日本は好きだし、このままで平和路線でアニメや日本食で盛り上がって「おもてなし」の精神でいれば、きっと日本は世界の人たちから憧れと好感を得られ続けるだろうけど、この問題は違うでしょうね。

 別に世界の覇権を握ったアメリカ、その前のイギリスが素晴らしいことをしたからそうなったわけではないだろう。いかに残酷でひどいことを効率よく、うまく隠蔽してやりつくしたかということではないのか、と思います。そういうものだと思う。
 その点ではお人好しの日本人より、したたかな中国人の方が覇権を握ったらそれなりにやるかもしれません。

日本から中国に交代するアジアの盟主

 このきたるべき大変な事態を予測して、中国などBRICSは、ドル崩壊の大惨事が起きても自分たちが溺死せずにすむ「ノアの方舟」的な、ドルに頼らない決済体制を準備している。その一つがAIIBだ。こうした通貨の面でも、日本は負け組で、中国が勝ち組だ。最近の日本では、中国を嫌悪・敵視・批判する言論が歓迎される半面、中国を客観的・肯定的にとらえて分析する言論は、誹謗中傷を受ける。中国の台頭や日本の衰退を食い止めるには、まず中国を冷静に分析することが必要だが、今の日本ではそれができない。日本人は、中国を嫌うばかりで、中国に負けないようにする方策を冷静に考えることを自分たちに禁じている。このままだと日本はますます中国に負ける。負けを自覚することも抑制されているので、負けがどんどん進む。

 今の日本の嫌中的な風潮を煽っている勢力の背後に、米国のネオコンがいるかもしれない。ネオコンはこの10年以上、ずっと米政権中枢に近いところにいるが、彼らは好戦策を過激にやって失敗させ、米国の覇権を自滅させて多極化を推進する「隠れ多極主義者」の疑いがある。イスラエルはネオコンに取り付かれ、パレスチナ問題で世界から孤立している。ネオコンの雑誌の一つであるコメンタリーは最近、安倍の中国敵視策を「オバマの中国包囲策よりも良い」と賞賛し、安倍の軍事拡張やTPP加盟策を評価する記事を出した。米政権中枢に近い筋に評価されてうれしいと喜んでいると、いつの間にか自滅の道を進まされていることになるかもしれない。 (Whose Asia Pivot is Working Better: Obama's or Abe's?

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November 21, 2014

「日本人の99%が知らない戦後洗脳史」

 前記事で解散に絡んでアメリカの日本支配の一端に触れましたが、このような事情は多少政治や社会の上層の状況を知っている人から見れば当たり前の事で、研究書などもたくさんあるのですが、なかなか普通の人は知らないようです。
 テレビなどマスコミは一切触れないし、触れてはいけないことだからでしょう。
 また、最近は何となく知っている人も多いとは思いますが、「陰謀論」とか言われたりで大っぴらに言えないところもあります。

 実際、戦後から今に続くアメリカの日本支配はどうだったのか、コンパクトに本質的な情報を教えてくれるのが、苫米地英人著「日本人の99%が知らない戦後洗脳史-嘘で塗り固められたレジーム」(Knock the knowing)。

 さすが、天才・苫米地先生だけあって、情報整理力は素晴らしくこれ一冊で大体の事情は分かるのではないでしょうか。

 特に本書は経済や金(ゴールド)の動きから戦後の日米の権力闘争を描いていて、天皇家の資産形成術などけっこうやばい内容があります。ドキドキしながら読めますよ。

 特に冒頭に、実は終戦直後の日本は世界に類を見ない大金持ちで、経済的にはけして青息吐息ではなかったという驚くべき暴露があります。

 戦時中、日本軍は中国および東南アジア全域を占領地とし、巨大な帝国を築いていた。多くの特務機関も跳梁跋扈し、戦地の情報とともに戦費の調達も行っていた。もちろん、戦時中においては、戦時国の通貨は他国では紙切れ同様となるのだから、価値があるのはマネーではない。貴金属や燃料、建築資材などで、これらを日本軍は接収し、日本本国に送っていたようだ。つまり、当時の日本にはアジア全域から金、銀、プラチナ、ダイヤモンドなどが集まっていたわけだ。

 その上、敗戦間近の昭和19年8月から12月にかけては、戦費調達の名のもとに、国民からダイヤモンドなどの供出を強制している。その時集められたダイヤモンドは政府の買い取り価格で18億円にものぼる。このほかにも、企業が供出した金、銀のインゴットなども軍部は押さえていた。

「欲しがりません、勝つまでは」のスローガンのもと、日本国民が窮乏を耐え忍んでいた一方で、軍部には金、銀、ダイヤモンドがうなるほど蓄財されていったのだ。戦後、これらの物資の調査に当たったGHQの将校が、「もしこの資金、物資を有効に活用することができたらならば、日本はあと8年は世界を相手に戦えただろう」と言うほどの財宝が、戦時中の日本には集まっていたのだ。 p14

 戦後の混乱、貧乏を祖父母の世代から聞いていた私たちは「なんだよ」という思いになりますね。そのお宝を血道をあげて探し取り上げたのがGHQ、その先兵となったのが隠匿退蔵物資事件捜査部、今の東京地検特別捜査部です。ここから特捜部が本質的に持つ性質がうかがえるのではないでしょうか。この視点から小沢一郎事件やその他の政治事件を見るべきです。

 実に興味深い情報が満載で、選挙前に是非どうぞ。本当に「日本を取り戻す」とはどういうことか考えさせられます。

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