July 13, 2018

『やさしい思春期臨床』

 先日、今企画中の不登校・ひきこもり支援本の共同執筆者の先生と飲む機会があって、「不登校の本はなかなか難しいよね」ということで共感し合いました。

 不登校は一つの病名ではなく、「学校に行かない」という以外は、その様子は千差万別であり、その子供だけでなく親や教師や友人など関係者が多いことが普通で、心理臨床だけの問題ではないこともあり(貧困や虐待、精神病など)、不登校になり始めと長期化したケースでは、考えるべきポイントは違ってきたりといろいろあります。

 しかも「何を持って解決とするか」という点で、カウンセラーを含めて関係する人たちの「教育哲学」が強く影響してきます。学校に行くべきか行くべきではないか、教育とはどうあるべきか、などが絡んで思想闘争のような事態にもなりえます。

 我々はみんな何らかの教育を過去に受けており、自分の子どもへの教育にはひとかたならぬ関心を持っているので、我が身と我が子のせいぜい一事例か数事例しか体験していないはずなのに、「教育はこうあるべきだ」とめちゃくちゃ一般化しているものです。

 ということで、なんか書きにくさを感じているところです。

 そんな中、思春期臨床の立場(主にスクールカウンセラー)から、子どもと家族にどのような姿勢と理論と技法で向かっていけばいいのかを教えてくれているのが、

 黒澤幸子著『やさしい思春期臨床 子と親を生かすレッスン』(金剛出版)です。

 読んで「さすが」としか言えませんでした。

 問題を巡って家庭内で起きている悪循環をどうやって良循環に変えていくか、その様子がとてもリアルにわかりやすく書かれています。

 解決志向ブリーフセラピーの極意が詰まっています。

 子どもに接するカウンセラーには、強くお勧めします。

 ここでもメモしていこうと思います。

 今企画中の本はアドラー心理学以外には、田嶌誠一先生の不登校本と並んで、本書を足掛かりの一つにして書いていこうと思いました。

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June 23, 2018

手当ての極意

 長谷澄夫『なぜ母親は、子どもにとって最高の治療家になれるのか?』(和器出版)により、著者が「和整体」と名付けるセルフケアの考え方をメモします。

 ちなみに著者が治療家の世界に入ったきっかけは、19歳の時の空手の稽古での大けがだったそうです。

 本書でいう健康になるポイントは、

 一つ目は、不調をいち早く察知する力。

 二つ目は、不調から回復する力。

 三つ目は、不調をつくらない、再発しない力。

 正常に働いてほしい機能というのは、この3つです。

 身体が発しているサインに敏感になる、ここが始まりです。  p59

 身体が敏感になるためには、「骨格が正常であることと、内臓が正しい位置にあって正しく機能していること」が重要とのことです。

 そして、セルフケアの基本は、「手当て」を文字通りに実践することです。痛みを感じる部位に手を当てて、深呼吸をすることです。とてもシンプルで、タイトルにある通り、お母さんの「痛いの痛いの飛んでけー」が理想です。

 母親というのは、子どもにとっては、最高の医者であり、治療家です。 p68

 恐るべきは母のエネルギーです。

 昔から〈手当て〉とよくいいます。文字通り、手を当てることです。どこか痛いところがあれば、無意識に痛みのあるところに手を当てます。あれは、人間の悪いところを治そうという本能からくるものです。・・・・セルフケアの〈手当て〉も、母親が我が子に対する〈手当て〉と同じです。  p73

 実際の具体的な技法や内臓の反射点という手当てのポイントは、本書にイラスト入りでわかりやすく出ています。

 心理臨床分野では、愛着障害の治療や臨床動作法などに通じるところがありそうに思いました。

 私が関係者から聞いた話では、著者の真骨頂は身体のレベルだけではなく、気や霊の次元にも及ぶそうですが、本書は一般の人たちへの整体的セルフケアの入門書としてとても優れていると思います。

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June 21, 2018

『なぜ母親は子どもにとって最高の治療家になれるのか?』

 臨床心理学を生業にしていると当然カウンセリングや医療、福祉畑の人の知り合いが増えます。

 一方、太極拳や気功法も長くやっていると、東洋医学とかの代替医療のいわゆる治療家や関係者につながりやすくなり、たくさんの情報が集まってきます。
 私の生徒さんにも腱引き療法や整体をやっている治療家さんがいます。その人から「すごい人がいる!」と聞いていた治療家さんの本が出ていました。

 奇しくも懇意にさせていただいている七沢研究所のところからの出版ということで、手に取ってみました。

 長谷澄夫『なぜ母親は、子どもにとって最高の治療家になれるのか?』(和器出版)

 著者はその世界で有名らしく、治療家の先生みたいな人らしいです。「先生の先生」といわれたアドラー心理学のドライカーズみたいです。

 中身を見たら現代の科学的にもすごく全うなところを踏まえながらも、さすがそこを超えていく、または違う世界からの治療観や方法にも触れられていて、すごくおもしろかったです。こういうのが次の時代の標準になっていくといいと思いました。

 中身は次回少し触れます。

 

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June 10, 2018

『「気になる子」のいるクラスがまとまる方法』

 前記事は精神医学からみた不登校対策の本でしたが、これはアドラー心理学からのアプローチです。

 アドレリアン教師にはおなじみ、あの赤坂真二先生の『「気になる子」のいるクラスがまとまる方法!』(学陽書房)です。

 本書には不登校も発達障害にも特に言及していませんが、対象にしているのは明らかにその可能性やリスクのある子どもたちです。

  赤坂先生も、そういう子どもに対しても対応可能な方法を示していることを、「専門的見地から見てもそう的外れなことは言っていない」とそれとなく言っています。本当にその通りの内容になっています。

 実は本書はアドラー心理学にも表立って言及していませんが、内容はまさにそのものです。

 本書では、“気になる子”が「発達障がい」であろうとなかろうと、学級におけるひとりの「居づらさを感じがている」子どもと捉えます。“気になる子”の問題を「障がい」で見るのではなく、「居づらさ」から見ます。学級担任が、彼らを含めて学級をまとめていくにはどうしていったらよいのかを示していきたいと思います。 p16

 と述べている通り、問題や症状を「個」の問題として「個別支援」の対象とするだけではなく、学級の力を育てることで、その気になる子どもの問題を解消することができるはずです。それができたら素晴らしいと思う。

 “気になる子”の「気になる行動」にともなう問題の多くは、行動そのものにあるのではなく、周囲の子どもとの人間関係にあるのではないでしょうか。彼らの「気になる行動」によって、周囲の子どもたちと人間関係上のトラブルを生じ、それが「居づらさ」や「困り感」になっているのではないでしょうか。“気になる子”の問題をすべて「個の問題」に帰するのではなく、もっと周囲との関係性から見ていいのではないでしょうか。個別支援で解決の糸口が見えないならば、もっと積極的に学級の子どもたちの力を活用したらどうでしょうか。多くの“気になる子”の問題の解決は、実は、学級の人間関係づくりにあるのです。 p3

 これは「一人の心を大事にする」とうたいがちな臨床心理士やスクールカウンセラーが陥りがちな盲点を見事に指摘していると思います。

 私たちカウンセラーは、勝手な解釈と先生たちにできないことを求めるようなコンサルテーションをしていないか自問してみる必要があるかもしれません。

 個か集団かではなく、個も集団もバランスよく大事にするにはどうすればいいか、教師だけでなくカウンセラーにとっても示唆に満ちた、わかりやすく、実践的な本です。

 さすがです。

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June 06, 2018

『不登校の児童・思春期精神医学』

 先週5月31日(木)は富士吉田市に行き、富士吉田市教育研修所主催の「特別支援教育研修会」で講師をしてきました。小中学校の特別支援教育や気になる子への支援の先生方が参加者でした。

 臨床心理学における子どもの行動のアセスメントに関するさまざまな視点を整理して、アドラー心理学に基づく目的論的アセスメントについて説明させていただきました。

 さて、最近不登校関連の本を書き進めるにあたって、いろいろな本をあたっています。
 精神医学からみた不登校について、おそらく最も充実しているのが、

 齊藤万比古著『増補 不登校の児童・思春期精神医学』(金剛出版)

 不登校自体は精神病の疾患単位ではないものの、その背景にはさまざまなものがあり、精神医学的理解は必須です。本書は日本を代表する児童思春期精神医学者であり、増補とあるように10年ほど前に出たものが元になっています。評価が高いから、増補版になったのでしょう。

 内容は、不登校に見る攻撃性と脆弱性、心の発達、心身相関、入院治療、家庭内暴力、自殺行動など多岐にわたっています。

 私も改めて勉強になりました。

 臨床家、カウンセラーは是非参考にしてください。

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May 22, 2018

『生き心地の良い町』

 ここのところ、アドレリアンはうつになるかならないかみたいな関係者以外はどうでもいい話をしましたが、うつに深い関連のある自殺について、自殺率が明らかに低い地域があるのを知っていますか。
 
 自殺予防研究、コミュニティ心理学の世界では知られた話で、その報告をした本です。
 
 
 四国・徳島の海辺の小さな町が、全国的にも、近隣の市町村に比べても格段に自殺率が低いことに関心を持った研究者が、その街に乗り込んで、調査をしたルポです。著者はこの研究を博士論文にして、学会の賞を受賞したり、その分野で一躍有名になりました。
 
 ただ、本書は全然固くないです。
 
 その町に乗り込んだ著者から見た町の風景、投げかける質問に対する町民たちの意外な反応に対する戸惑い、彼らとのやり取りが丁寧に描かれています。
 結果、著者がその町を好きになるプロセスを私たちは共有できて、「きっといい感じの町なんだな」と思えてきます。
 
 著者の苦労話から、こういう分野の研究の進め方がわかるのも面白いです。
 
 コミュニティにおいて自殺を予防する因子は何か、本書には研究結果として、5つが抽出されていますので、是非本書をあたっていただきたいのですが、それは一見当たり前のようでいて、とてもユニークです。
 
 よくメンタルヘルスや教育分野で使われる言葉に「絆」があります。皆さん、ご承知の通り、震災以降の現在、あっちこっちで「絆」が「横行」しています。でも、本書で私は、絆はけしてその字義通り、ただ単に人と人がつながればよいのでないということに気づかされました。
 
 例えば、その町では赤い羽根募金がなかなか集まらなくて、町の担当者は苦労するそうです。
「だいたいが赤い羽根て、どこへ行って何に使われとんじぇ」と問い詰められて、担当者はたじたじとするそうです。
 普通の農漁村と違って、老人クラブの加入も拒む人もいて、「他人と足並みをそろえることにまったく重きを置いていない」人たちだといいます。
 
 では都会のような人々との接触が希薄で冷たい人たちかというと、そうではなく、よそ者にも多大な関心を寄せてきます。基本、穏やかで優しい人たちで、困ったことがあればすぐに専門家に相談し、行政にもどんどん要求します。精神科の受診率は実は高いそうです。これは早めに受診する傾向があるかららしいです。普通、田舎も都会も、精神科は二の足を踏む人が多いはずですが、ここはなぜか違うらしい。
 
 その町には「病は市に出せ」という言葉が古くから伝えられているそうです。病、病気やつらさや苦しみは、どんどん人々に明かしてしまえ、というようなことです。とてもいい言葉ですね。人々や共同体を信じていなければ、できないことでしょう。
 
 どうしてそんな町ができたのかは、本書を読めばわかります。なんと、戦国末期にさかのぼるそうですよ。
 
 本書のプロセスも結論もすべて省いて、著者が主張していることをアドラー心理学に引きつけていえば、その町の人々は、共同体感覚を持ちながらも、課題の分離(そして協力)が徹底的に実践されて、両者がうまい具合のバランスになっているといえそうだと思いました。
 アドラー心理学も勉強してないのにねえ。
 
 私も自分の地域で自殺予防の研修会を依頼されることがあるので、大いに参考にさせていただこうと思いました。
 
 

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May 01, 2018

『中1ギャップと不登校』

 世間はゴールデンウイークだというのに、私は5月3日から6日まで研修会場に缶詰めです。
 
 今、全国の心理屋さんがあちこちで受けている、現任者講習会です。公認心理師の第1回国家試験の受験資格を得るために、私のような現場でやってきた者には必須の研修会です。
 
 私が参加する講習会は、午前9時から午後7時まで、みっちりあるようです。午後8時半までなんて日もある。
 
 まったく遊べそうもない。
 
 多動の私には、まったく動けず1日過ごすのは拷問に等しいのではないか。
 
 ああ、今から憂鬱。
 
 そんな公認心理師の勉強と並行して進めているのが、不登校のアドラー臨床本。何とか今年中に出したい。
 アドラー心理学に限らず、いろいろな文献をあたっていますが、現場の先生や臨床家の様子がよくわかるのが、
 
 
 入学して1か月がたって新入生たちは様々な思いを抱いていることでしょう。
 私もスクールカウンセラーとして勤務先の学校で、中1生の全員面接を始めたところです。本書も参考にして進めたいと思います。
 
 中でも面白かったのが、認知行動療法で著名な神村栄一先生(新潟大学)の記事(「中1ギャップの正しい理解と対応」)。
 
 集団の中でのいじめの機能を「実利」「制裁」「集団の興奮」「個人の保身」の4つに分けて対応法があるのも参考になりますが、「中1ギャップ」の他に「中2スロープ」という言葉を提案しえ要るのが興味深かったです。
(引用開始)
 
「中2スロープ」は筆者の造語でwebで検索しても0件である。徳川家康が残した言葉に、「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くがごとし」というのがある。筆者には、中学2年の1年間に、「重荷を負うて『勝負の中3』までの長い坂道を登る」のイメージがある。
 
「壮絶な仲良し関係獲得バトル」の末に獲得した居場所がクラス替えで失う。部活動は活躍できたらできたなり、できないならそれなりに、楽しさよりも負担が大きくなる。学習内容は難しくなり、英語や数学など一度苦手になると回復が困難な科目を中心に自信を失いかける。 p34
 
(引用終わり)
 まったくそうですね。
 
 私も中2から中3には、好きな女の子のこと以外はあまりいい思い出がないな。
 
 
 

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April 27, 2018

『食に添う 人に添う』

 非社会的な私にしては珍しく、消費者運動家の本です。
 
 
 著者の青木さんは、特に食、体に害がなく、本当によい食べ物を人々に提供することに人生をささげた人です。本書はその自伝になります。
 
「食といのちを守る会」の代表をされているそうです。
 
 本書に推薦文を寄せた七沢研究所の七沢賢治先生からいただいたので、読んでみたのです。普段ジャンクフードも好きで、あまり食に頓着しない私ですが、本書を読んで食と生命のつながりを大切にしなくてはならないことを教えられました。
 
 しかし別に何の食べ物が毒だとかを並べて立てて、いたずらに不安をあおっているわけではありません。
 
 青木さんが虚弱の息子さんに美味しくて体に良い牛乳を飲ませてあげたい一心で始めた、北海道の牛乳を共同購入により東京に持ってこさせようという小さな消費者運動が、どのような苦難を経て進んでいったか、広まったかを振り返っているだけです。
 その中で、青木さんがどのように悩んで、困難を突破したか、どのような素晴らしい出会いがあったかがつづられているのですが、「現代の菩薩のような」と評されているらしい青木さんの素直で屈託のない性格が伝わってきて、すごく好感が持てて、おもしろかったです。
 
 こういう人たちの運動なら、信用が置けると思いました。
 
 もちろん食に関する有益な情報もあり、私は牛乳業界の構造的問題を初めて知りましたし、黒酢や蕎麦、タラコ、ニンニクなど、食に関して関心の高い人は是非、手に取ってほしいと思いました。
 
 そして、青木さんは、よいものを食べて、ひたすら人々のために生きていたためか、自然とヒーリング的な能力が高まったらしく、彼女にさすってもらうとなぜか心身がよくなると評判が高まってしまいました。
 
 そして当のご本人も最初は半信半疑だったけど、実際に彼女がさすると驚くべき効果があると口伝えに広まり、いつしか彼女に癒してもらいたくてたくさんの人々、著名人が訪れるようになりました。すべて無料でやってあげてたそうです。なんとその中には、黒澤明監督やノーベル賞受賞者の小柴昌俊さんなど、何人も学者さんまで出てくるから驚きです。
 
 こんな人がこの世にいるとは。
 
 共同体感覚と勇気の塊のような青木さん、実は甲府のご出身です。本書の前半には戦中、戦後の甲府の生活の様子が描かれいて、それも興味深かったです。
 
 それにしても山梨からは個性的な人材が出るなあ、と改めて思いましたね。
 
  
 

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April 24, 2018

『上手な登校刺激の与え方』

 ここのところの記事のように、アドラー心理学の海外講師招聘の大仕事が終わって、やや虚脱状態でした。平常に戻ってきていますが、暇になるわけではなく、これから公認心理師の現認者講習会が待っています。
 
 それ以上に、これから取り組むのはアドラー心理学に基づく不登校の支援者向けの本の企画。実は少しずつ進んできていましたが、ようやく本格的に取りかかれます。
 アドラー心理学の数ある本の中で、不登校を真正面から扱ったものはなかったと思うので、その意味では意義のあるものになると思います。
 
 そのために、アドラー心理学に限らず、不登校に関する心理臨床本をいろいろ当たっているところです。
 
 
 今でこそ違うと思いますが、昔は不登校児に対して「登校刺激を与えない」「受容する」一辺倒の主張が通っている時期がありました。現場では必ずしもそうではなかったのですが、カウンセリングの主流がロジャーズ・ベースの非支持的なものだったので、表に出た言説はそうなりがちだったのでしょう。
 
 しかし、登校する、しないにかかわらず、学校関係者は適切なタイミングと方法で子どもや家庭と学校をつなげる働きかけをするべきです。
 
 本書はその実践方法を学ぶ好著だと思いました。
 
 子どもの気持ちを理解するだけでは学校復帰は難しいのです。不登校の子どもへの援助には、まず不登校についての基本的な知識(不登校の一局面だけではなく全体的な状態像を把握しておくとともに、不登校状態から学校復帰までの道筋を理解すること)が必要です。
  p3
 
 具体的な事例が豊富で、学校教員向けですが、スクールカウンセラーにも大変役立つ内容だと思います。
 
 

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April 17, 2018

早期回想を極めんとする2日間

 本ブログでも何度かお知らせしてきた、アメリカの代表的アドレリアンを招聘したワークショップ「アドラー心理学の基礎と実践-早期回想の理解と治療的アプローチ」が、14日(土)15日(日)と駒澤大学深沢キャンパス(くしくも苗字と同じですが、縁もゆかりもないです)で開かれました。
 
 すでに岩井先生がブログで詳しく報告してくれていますし(私への謝辞まで入れてくれて)、何人もの参加者がFBで感想を述べてくれているので、ここでは詳しくは述べません。是非、ご確認ください。
 
 主催者側の一人の私としては、週末は雨風が激しいという予報もあったので、とにかく無事開催できてほっとしています。
 
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 マリーナ・ブルヴシュタイン先生は、昨年、一昨年とミネソタでお会いしましたが、ゆったりとした穏やかな雰囲気ながらも、アドレリアンとしての芯の通った佇まいの方でした。参加者はみんな魅了されたと思います。
 
 懇親会では、特に女性参加者に囲まれていましたね。
 
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 対するアーサー・クラーク先生は高身長で一見迫力ある米国人という感じですが、実は大変ユーモアのあるチャーミングな人でした。しかし参加者からのボランティアから聞いた早期回想を扱う様子は、予想通り圧巻でした。私にとって、とても素晴らしいモデルになりました。
 
 そして以前ここで紹介したご著書『Early Recollections』にサインをしていただきました。家宝にします。
 
 この二人が交互に、時に掛け合いしながら講義は進みました。一人のカリスマ講師のパフォーマンスで聴衆を巻き込むようなスタイルとは全然違いました。
 
 面白いと思ったのは同じアドラー派でも、お二人が見解の違いがあればそれを堂々と述べて、認め合っているところ。
「早期回想のここは私はこう思うが、マリーナは違うようだ」と言いながら、お互いに尊重し合っているところを見せてくれました。その雰囲気がいい。「その人にとって役に立っていればそれがよいアイデアだ」という考え方が伝わってきました。
 目の前で対話的な姿を見せてくれるのが実にアドラー的だし、最近の心理臨床界のトレンドでもあるし、とてもよいあり方だと思いました。
 
 参加者に配られた研修証明書は、英文でマリーナ先生がいるアドラーユニバーシティーのサポートが明記されていて、和紙にプリントされたとても素敵なものになりました。これは山梨の仲間の佐藤丈さんが丁寧に作ってくれたものです。
 
 たくさんの、さまざまな立場の人の協力によって実現したワークショップです。皆さんに心から感謝を申し上げます。
 
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