June 16, 2018

看護師さんに研修、初夏の予定

 今日6月16日(土)は、山梨県立大学に行き、県内の看護師さん、約80人に講演をしました。

 山梨県リハビリテーション病院・施設協議会の看護部定期総会記念講演として呼んでいただいたのでした。
 タイトルが「ブレない自分のつくり方 ~ 自分らしい生き方を見つけよう」と、私の監修本を使ってくれました。

 ワークエンゲージメントのような最近の産業メンタルヘルス界のキーワードから始まり、簡単なワークにより、自分のストレスマネジメントのパターン、仕事への意識、自己理想、そして勇気づけについて学んでいただきました。
 プロの講師ではない私的には、参加者が50人を超えると難しさを感じはじめるのですが、さすが看護師さんたちは乗りがいいので楽しく進めることができました。

 さて、近日に予定しているものとしては、

 6月21日(木)に朝日カルチャーセンター湘南教室で、 「アドラー心理学 共同体感覚 精神的健康のバロメーター」を予定しています。

 私が正面から共同体感覚を人前で論じるのは、考えてみればこれが初めてかもしれません。

 正統派アドラー心理学から、妖しい派アドラー心理学まで幅広くやりますよ。

 通称、朝カルに呼んでいただいて3年目になりますがいつもテーマを決めて、自分にとっては実験的というか、ちょっとした試みをしています。個人的にも勉強になる講座です。

 6月30日(土)、7月1日(日)は日本支援助言士協会の「アドラー夏合宿」があります。神奈川県藤野にある宿泊施設を使った、2日間のワークショップ。

 今年で3年目、 『臨床アドラー心理学のすすめ』、 『思春期・青年期支援のためのアドラー心理学入門』などでいつもご一緒している鈴木・八巻両先生とアメリカのアドラー心理学大学院を修めた梶野真さんとのコラボです。

 今年はどうなることか、楽しみです。

 よろしかったらご参加ください。

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June 13, 2018

目の前にコンビニができた

 先日、仲間と開業している心理臨床オフィス・ルーエの目の前に新しいコンビニがオープンしました。

 オープンしてしばらくはおにぎりとかが安くなっていましたね。

 これで、オフィスでカウンセリングする日は、ひきこもり度がさらにアップしてしまうでしょう。

 運動不足とお菓子の買いすぎによる肥満に気をつけないと。週2日ほどのスクールカウンセラーのような外のお仕事と、週1程度の武術の稽古で外に出るくらいでは追いつかない。

 つまりは、ひきこもり傾向のある人には、開業カウンセラーはいいですよ。

 食っていけるかは保証しないけど。

 公認心理師が増えてきたら、開業も増えるでしょう。今のうちに対策を立てないと、とは思いつつ、今も新しいポテチをつまみながらアイスコーヒーを啜っています。

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May 28, 2018

ワインフェスで飲む

 前回で「ゆるキャン△」のことを書いたら、丁度翌日の地元紙に、今の時期その聖地巡りツアーが企画されていて、県外からの観光客でにぎわっているという記事が出ていました。
 元々観光地として今一つだった山梨県南部(峡南地方)に日が当たって、良かったですね。
 
 26日(土)は山梨のもう一つの顔、ワインのイベントが甲府駅側の広場で行われました。
 
 丁度午後のカウンセリングがキャンセルになったのを幸い、行ってきました。
 
 山梨県中のワイナリーが集まって、新酒のワインを飲み比べができる会です。
 
 私が到着したのは午後1時ごろ、会場には既にたくさんの人が集まっていました。
 
 ワインの他に、生ハムやステーキ、焼き鳥、ピザなどを供してくれる屋台がいくつも出ています。家族連れや友人たちと来たような人たちが多かったですが、一人で来てじっくり飲んで楽しんでいる人(男女年齢問わず)も目立ちました。
 仕事の合間のお忍びの(?)私はワイングラス片手に、タイ料理のカオマンガイという鶏肉ご飯などをいただきました。
 
 入り口で配られたリストを見ると、251もの銘柄がそろっていたそうです。参加者は各ワイナリーのテーブルに行って、ほしいワインを1フィンガーとか2フィンガーとか言って、グラスに注いでもらいます。
 私みたいにワインに詳しくもなく、特に好みもなければ、サーブしてくれるワイナリーの人に聞きながら選んでもらいます。
 
 
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 私は最近話題の甲州種から作った白ワインから試し、適当に見つくろって次々に飲んでいきました。
 最初はソムリエ気分で味わっていましたが、すぐに「うまいうまい」と次々にいろいろなワインを飲んでいるうちに訳がわからなくなった。
 
 真昼間から足がふらつきながら帰りました。
 
 午後仕事がなくてよかった。
 
 会場にはなんと太極拳の生徒さんが主催者側にいてビックリしました。ここは老師が醜態をさらしてはいけないと、頑張って意識を保ちましたよ。
 
 このイベント、今週末は大阪であるらしいですよ。
 
 お近くの方、是非覗いてみてください。
 
 
 
 

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May 25, 2018

「ゆるキャン△」で聖地巡り

 最近の山梨のトピックといえば、ワインでも武田信玄でもなく、アニメ「ゆるキャン△」であることはいうまでもありません。
 
 山梨県下のいろいろな場所が舞台として登場しています。
 
 放映は終わったみたいですが、山梨では深夜に再放送されているので噂を聞いて観始めたら、ほんとに私も行ったことがある、通りかかったことのある場所ばかりが出ていて、びっくりしました。それだけでも観ていて楽しかったです。
 
 具体的にどがこが出ていたか、山梨県全面バックアップのHPでご確認ください。
 
 
 私としては、「身延まんじゅう」が登場したのがよかった。ほんわかした味が子どものころから大好きでした。
 
 山梨に旅する時は、是非お立ち寄りください。
 
 基本、めんどくさがり屋の私はアウトドアは好きではないのでやらないのですが、アウトドアが好きな人は好きです。アニメの女の子たちがやっているようなキャンプならやってみたいですね。誰か誘ってください。
 

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May 20, 2018

持ちネタ披露の週

 今週は、久しぶりに人前でお話しする機会をいくつかいただきました。
 
 5月16日(水)は甲府にある七沢研究所でマインドフルネス瞑想について説明しました。会員向けの動画配信での講義なので、一般の方はご覧になれません。カメラの前で話すのでいつもと勝手が違いますが、対談相手がいてくれたのでリラックスしてできました。
 昨今流行りのマインドフルネス瞑想とアメリカでの仏教受容の歴史、臨床マインドフルネスの内容、心理学的メカニズムなどについて説明しました。
 
 同研究所は古神道の保守本流、江戸時代が終わるまで宮中祭祀を司っていた白川神道の継承・発展を目指して様々な事業を展開しているところです。最近、日本発の瞑想法として古くからある瞑想法(鎮魂法)を現代人向けに新たに開発中で、その参考に、ということです。
 
 瞑想は私の普段表に出さない、隠れたネタの一つです。
 
 18日(金)は、笛吹市にあるデイサービス美和で、職員の方約40人に「メンタルヘルス入門」を講義。初めて伺いましたが、皆さんワークに乗ってくれ、楽しく進めることができました。介護現場に少しでもストレスマネジメントとアドラー心理学が広まるといいですね。
 
 19日(土)は横浜の日本支援助言士協会で、今期の受講生に「家族支援のノウハウ、ドウハウ」という講座を持たせていただきました。福祉、医療でよく使われているジェノグラム(家系図)の作り方、使い方を説明、実習しました。
 
 私のジェノグラムは通常のやり方に、アドラー心理学のライフスタイル診断の方法を統合したものです。クライエントの家族の状況と、それをどのように見ていたか、どのような態度決定をしたかを探ります。
 13人の参加者はほとんどが初めてのジェノグラム体験でしたが、とても盛り上がりました。ワークでも、自分の原価族のことが芋づる式に思い出され、いろいろな気づきがあったようです。
 
 今週は持ちネタを駆使して、いろいろやりました。

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May 07, 2018

現任者講習会終わる

 心理職初めての国家資格、公認心理師の受験資格を得るための現任者講習会から先ほど戻ってきました。
 5月3~6日のGWをすべてをつぶして、名古屋での講習会に参加したのです。山梨からでは時間の関係で前泊、後泊したので6日間、名古屋にいたことになります。こんなに長くいたの初めてでした。
 
 各地の講習会に出た人が、「DVDばかり見させられた」とか、SNSでけっこうdisっていたのを目にしていたので、長時間拘束されるので憂鬱だと前記事で書きましたが、意外や意外、とても楽しく充実した時間になりました。
 
 こちらは全部講師の生講義で、なにより初っ端の「公認心理師の職責」の講師が、アドラー仲間で何度も一緒に本を出した八巻秀先生(駒澤大学教授)だったのでびっくり。もう完全にホーム気分です。
 
 八巻秀先生はさすが、いきなりグループワークをどんどん入れてきて、最初は堅かった参加者(約360人!)を一気に和ませ、親しい雰囲気を作り上げてしまいました。その感じが最終日まで続いた感じで、全体がとてもいい感じでした。4日も朝から晩まで一緒だったから、まるでひとつの共同体になったみたいでした。
 
 他にもブリーフサイコセラピーやオープンダイアローグを日本に先駆けて紹介した一人である、地元名古屋の白木孝二先生も福祉分野の講師をしていて、知り合いがまたいました。産業・労働分野などを担当したW先生など他の講師陣もとても個性的で面白い先生たちでした。
 さらには、数年前の山梨のスクールカウンセラー仲間で、今は名古屋市の常勤スクールカウンセラーになって活躍している掛井先生が参加していたので、夜は掛井先生と白木先生、W先生たちと飲んだり、一人の時は鍋焼きうどんやきしめんなど名古屋メシを食べ歩いたり、長丁場の講義で疲れた割にはよく楽しんでいました。特にW先生、認知行動療法がご専門の若手心理士ですが、個人的には今後大注目の面白い先生でした。
 
 ということで、なんか急にやる気になってきた公認心理師。国家試験は今年に受けようかな。
 
 来年以降に現任者講習会を受けたい人は、主催団体は国際心理支援協会がお勧めですよ。
 
 会場のプライムセントラルタワーです。

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April 21, 2018

メタファーの使い方を学ぶ

 4月18日(水)、前記事の通り山梨に講師先生方をご案内した翌日、ヒューマン・ギルドにて「アドラー心理学と治療的メタファー」というワークショップがありました。
 
 先週末の早期回想はアーサー・クラーク先生が特にご専門で、メタファーはマリーナ・ブルヴシュタイン先生の方が得意らしく、多くの時間をマリーナ先生がしゃべっていました。でも、クラーク先生がクライエント役のロールプレイもあり、二人の掛け合いも面白かったです。
 
 セラピーにおいて、クライエントの悩みや訴えを物体か何かに例えて、メタファーとして扱う方法を1日かけて行いましたが、あっという間に時間が経ってしまいました。
 方法や考え方は、ナラティブ・セラピーの外在化や、エリクソン催眠の間接技法に通じるところがあると思えましたが、マリーナ先生はより自然な会話の中でそれを進行させている様子が大変勉強になりました。
 
 マリーナ先生からはポストモダンという言葉がふと出たり、言語学も学んでいたようでもあり、対話による相互作用をとても重視しているようでした。現代のアドラー心理学の最前線にいる様子が伝わってきました。
 
 セラピーの会話はメタファーに満ちているので、是非使ってみたいと思います。
 
 ワークショップの様子は岩井先生のブログで写真入りで報告されています。
 
 最後にフロアからの、そのようにできるためのトレーニングについて質問があり、マリーナ先生は、
 
・人生を楽しむこと
・グループやスーパービジョンで学ぶこと
・クライエントを好きになること
 
 などと答えていたのが印象的でした。
 
 今日から福岡でもお二人のワークショップがありますが、私の主な仕事はここまで。
 
 近年にない大変充実した一週間になりました。

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April 19, 2018

ツアーガイドを務める

 前記事の早期回想WSの翌々日、マリーナ先生とクラーク先生はそれぞれのパートナーともに山梨に遊びに来ました。
 
 正午前に、私とアドラー仲間のSさんがJR大月駅でお出迎え、そのままワンボックスカーに皆さんを乗せて、富士山麓に行きました。
 足の長いクラーク先生は窮屈そうで、ちょっと申し訳なかったです。
 
 まず、山中湖近くの忍野村にある地元の人たちがよく行く美味しい店、レストランイネヤ(外国人向けのガイド本にはあまり載っていないだろうから)にお連れして、ステーキ丼や鳥の照り焼き丼を楽しみました。
 店が混んでいて慣れない畳の座敷に座っていただきましたが、それも楽しんでくれ、壁に何げなく張ってあるメニューやポスターも、アメリカ人には物珍しいのでしょう、写真を撮っていました。
 和洋折衷の庶民の定食料理も、「It is good!」と喜んでいただけました。
 
 その後に北口本宮富士浅間神社を参拝。
 小雨の中、大木に囲まれた境内は、神秘的な雰囲気を醸し出していました。特にクラーク先生の奥様は、こういう文化に関心があるらしく、とても喜んでくれていました。
 
 本殿の前でクラーク先生と。
 
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 その後、山梨県立富士山世界遺産センターを見学しました。英語の説明も充実しており、この地域を知っていただくにはよい場所です。
 
 しかし、この日最大の目的であった富士山は、なんと雲に隠れて全く見えなかったです。
 頭とかお尻とか出せばいいのに、ほんとに全然見えなかったのです。
 写真を撮ろうにも、富士山の方向は真っ白。
 
 富士の地元に生まれて、この時ほど富士山を恨んだことはなかったですよ。
 ほんと、残念。
 
 仕方なく、皆さんには心の目で見ていただきました。
 
 上記のセンターの売店に美しい富士山の写真集があったので、せめても、とお土産に差し上げました。通訳で帯同してくれた仲間のアイデアでしたが、グッドフォローでした。
 
 通訳係がいるとはいえ、メニューの説明やらなにやら、行く先々で英語でを使わなければならないので、私のブロークンイングリッシュが炸裂しまくりましたが、先生方の共同体感覚で、「私の目で見て、私の耳で聞いて」私の心を察してくださって、なんとかコミュニケーションをとることができました(と思っているのは自分だけかもしれないが)。
 
 私も3日間聞いているので、クラーク先生の口調にも慣れ、マリーナ先生のロシア訛りの英語も大分聞き取れるようにはなっていました。こっちも必死に聞き取ろうとしているからね。
 
 私としては、以前にブリーフサイコセラピー学会誌に掲載された自分の早期回想を使った事例の論文をお渡しできたのが、特にうれしかったです。英語のサマリーがあるので、こういう時は説明しやすくていいですね。お二人には大変喜んでいただき、そしたらなんと、先生方からサインを求められました。アメリカ人にサインをしたのは初めて。英語でなんて書いていいかわからないし、汚い字になってしまったし、ちょっと恥ずかしかった。あのサインでよかったのだろうか。
 
 とにかく半日弱の短い旅でしたが、とても楽しく、印象深い時間でした。
 
 帰ったらどっと疲れた。

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April 07, 2018

鞍馬寺参詣

 先日京都、鞍馬寺に行ってきました。
 
 パワースポット巡り、スピリチュアル好きには聖地といってもいいらしいですね。
 
 私は牛若丸の話以外、別に鞍馬寺に詳しいわけではなく、神様に呼ばれたというわけでもなく、「花見にいいよ」と友人に呼ばれただけですが、行ってみたらいや、すごくよかったです。
 
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 叡電の終点・鞍馬駅を出ていきなり天狗のお出迎え。
 
 甲府も京都市街も桜は散りつくしてましたが、やや標高が高いそこは、ちょうど散り終わる間際という感じで、桜吹雪の中の境内は、神秘的ながらも明るく、時に「不気味」とネットで評される雰囲気とは明らかに違っていました。
 
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 山門です。
 
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 「日本一短いケーブルカー」で上がって、まず目に入るのが多宝塔。桜が満開でした。
 しばらく本殿金堂に向かって歩きます。
 
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 金堂。この中に毘沙門天、護法魔王尊、千手観世音菩薩がおられます。
 荘厳な雰囲気でした。
 私も近日あるワークショップの成功や諸々祈願してきましたよ。
 
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 金堂の横にある本坊、地面の白いのは桜の花びらで、絨毯のようでした。
 
 平日で曇天、昼前から降り出した小雨の中、普段は参拝客がとても多いそうですが、この日は私を含めてほんの数人しかおらず、まるで私を待っていたかのように感じてしまいました。
 
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 そして金堂の正面の地面には、スピリチュアル好きには有名な六芒星の印が敷かれています。ここが最高のスポットで、宇宙のエネルギーが集まるとかなんとか。土日にはここに立ちたい参拝客で列をなすそうです。この日はガラガラ。
 
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 当然私も立って祈願。
 
 鞍馬寺は鑑真和上の弟子が開いたというし、とてつもなく奇怪な伝説が伝わっているし(600万年前金星から神だか宇宙人がこの地に降りてきたとか)、他にはない秘教的な儀式が伝わっているらしいし、相当に古く、古神道的で神仏習合的で、単純な仏教の寺院というわけでもなさそうです。
 
 境内を歩くと、体感的には確かにきめの細かい「気」の質感があり、私にはとてもフィットする感じがしました。下に降りたときにその違いがはっきりわかりましたね。この感覚が何を意味するかは私にはわかりません。大変興味深かったです。
 
 時間的に残念ながら奥の院には行けませんでしたが、いずれその機会があるかもしれません。

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March 05, 2018

アドラー心理学、宇宙から教室へ

 なんのこっちゃと思われるでしょうが、3月4日(日)はまさにそんな一日でした。
 日本臨床・教育アドラー心理学研究会第8回大会は60人もの参加者を得て、無事成功裏に終わりました。
 
 午前は、岡野守也先生(サングラハ教育心理研究所)による「共同体感覚から宇宙意識へ~コスモロジー心理学入門」という講演。共同体感覚を突き詰めるとどのよう境地に至るかを指し示すような内容で、とてもエキサイティングでした。
 
 岡野先生は昔、牧師、春秋社の編集者として古今東西の宗教、思想、心理学に通暁し、アドラー心理学やトランスパーソナル心理学の翻訳出版を誰よりも先駆けて手がけた人です。アドレリアンではありませんが、普通のアドレリアンより年季が入っています。
 
 1970年代に既に、「日本に必要なのはアドラー心理学だ」と喝破して、『人生の意味の心理学』『人間知の心理学』(岸見訳の前の高尾訳)を出した実績があります。
 
 その理解の深さを背景に、アドラー心理学の限界も指摘し、割と早く亡くなってしまったアドラーがさらに生きていたら進んだであろう世界を、先生独自のコスモロジー心理学として展開していきました。
 
 御年70にもなろうというのに、実にキレッキレの頭脳と論理構成力に圧倒されました。
 
 内容は説明しきれませんが、宇宙の始まり、生命の進化の歴史から我々の生命のつながりの事実を徹底的に理解することで、共同体感覚が単なる観念ではなく、深いところから理解され、血肉化されることがわかりました。
 
 他に、我々が普通高校まで、あるいは一般人への科学教育で扱っているのは、今でも「近代科学」であって、「現代科学」ではないという指摘は興味深かったです。
 その現代科学に基づいた先生の話は、高校生や大学生に是非聞いてもらいたいと強く思いました。
 
 講演の本筋とは関係ないところで面白かったのは、あのフランクルはアドラー初期の弟子ですが、のちにアドラーと分かれてからは、共同体感覚を中心にした後期のアドラー心理学を全く知らず、初期のアドラー心理学ばかりを批判していたそうです。偉大なフランクルも頑迷固陋なところがあったのでしょう。
 
 その後のランチセッションでも、感銘を受けた参加者が次々に岡野先生のところに集まっていました。
 
 午後は一転、現実の臨床と教育の世界へ。
 
 養護施設にお勤めの久保田将大先生という若手の臨床家による、「課題の分離の臨床適用についての質的研究~カウンセリングで活かすために」という研究発表。
 
 「課題の分離」はもはや日本のアドラー心理学の看板メニューという感じですが、では、実際どのように使われているのか、何が起こっているのかを探ったものはありません。特に子育て現場で適用されることの多い課題の分離を、カウンセリングでどのように使うとよいかを、明らかにしてくれた意義は大きいと思います。
 本研究の論文化、さらなる研究や実践の発展が望めそうでした。
 これからも久保田先生のような若手アドレリアン臨床家、研究者が増えてくれることが望まれます。
 
 最後は、本研究会会長の鈴木義也先生が仲間と新しく開発した「エンカレッジシート」の発表。
 たった1枚のワークシートを使うという、シンプルにして意外と過激な方法でビックリ。子どもたちの多様な意見をそのまま拾い上げて、共有することで、問題解決に自然といたり、共同体感覚の育成に向かえるというツールです。
 4月に、その内容を紹介した『これ1枚で学級の問題が解決できるエンカレッジシート』が学事出版から出版されるそうです。
 是非、確認してみてください。
 
 と実にスケール幅の大きい一日となり、アドラー心理学の可能性を感じることができました。
 
 私は司会者を務めましたが、楽しすぎて写真を撮るのを忘れてしまいました。どなたか撮った方がいらっしゃたらいただきたいです。
 
 発表者の皆様、お疲れ様でした。ありがとうございました。

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