September 21, 2019

根津記念館でメンタルヘルス講座

 9月13日(土)、16日(月)と社会福祉法人ぶどうの里で「対人支援職のためのメンタルヘルスとリラクゼーション研修」の講師をしました。ぶどうの里は、その名の通り、山梨特産の葡萄を冠するだけあって、山梨を代表する老舗の福祉法人です。そこから依頼されて、職員の方たちにお話しさせていただきました。

 2時間をいただき、前半はメンタルヘルスの基礎知識、ストレスマネジメントやワークエンゲイジメントなどについてワークも取り入れてお伝えして、後半は心身の疲れを取ると共に仕事にも役立つリラクゼーション法として、ゆる体操の実習をしました。

 ゆる体操は、心理系の静かなリラクゼーション法に比べて、動きとリラックスを両立させた大変優れた方法として、私は高い評価を与えているものです。

 笑いが絶えず、なかなか楽しくやっていただけたようです。

 そして、会場が何よりよかった。

 根津記念館といって、明治から昭和にかけて活躍した企業家、俗に甲州財閥と言われた一人の根津嘉一郎の生家を保存、活用したところです。建物は国の有形文化財です。その中で研修をしたのです。

 根津嘉一郎 Wikipedia

Photo_20190921222001

 研修はその広間で行ったのですが、そこからきれいな庭を眺めることもできます。

Photo_20190921222201

 根津嘉一郎なんて今の人は知らないかもしれませんが、東武鉄道を発展させるなど、鉄道王として一時代を築いた人です。ただの金儲けに邁進した人ではなく、芸術や教育などの社会事業にも多大な貢献をして、東京の人には根津美術館といえばわかるでしょうか、彼のコレクションを保存、展示するために始まった美術館です。

 根津嘉一郎は、故郷の山梨では全小学校にピアノを寄付するなどしたので、私より年配の人たちには「根津ピアノ」の人として知られています。

 根津記念館には、彼の人生の足跡をわかりやすくたどった展示館もあり、研修後に立ち寄って拝観しました。改めてすごい人だったんだと感銘しました。まさに共同体感覚あふれる人だったのでしょう。

 私も財閥になるほど金持ちになったら見習わないと(笑)。

 

|

September 19, 2019

山梨のひきこもり支援が全国放送に

 以前ここで、ひきこもり支援でとても素晴らしいアプローチをされていることで紹介させていただいた(ふすまの向こう側と)、精神保健福祉士の芦沢茂喜さんが明日20日(金)、午前4時30分からのNHK「おはよう日本」に出演するそうです。

 NHK甲府で放送されたものを再編集したもので、芦沢さんの家庭訪問の様子などが見られると思います。

 早朝ですので、早起きの方、是非ご覧ください。

|

September 16, 2019

「いだてん」が面白い!

 大河ドラマ「いだてん」は意外に面白くて、今や毎週観ています。

 最初企画が発表された時に、来年の東京オリンピックに忖度した提灯企画、御用ドラマか、大河もここまで堕ちたか、とガッカリしました。

 しかし、さすが宮藤官九郎さん、単なるオリンピック礼賛にはけしてしませんでした。オリンピックの政治性、男女差別、人種差別など、負の側面を少しずつ拾い上げてしっかりと、物語にぶっ込んできます。

 やはりドラマは批評性がないとつまらない。

 実際の金栗四三と田畑政治があんな極端なキャラだったか知らないけれど、スポーツの明るさと時代の深刻さのバランスを取り、オリンピックという怪物に飲み込まれながらも逞しく生きていく人々のエネルギーを象徴しているような気がしました。

 武道家的には、役所広司演じる嘉納治五郎が面白いですね。あんな人だったのですかね。江戸から続く柔術を柔道へ進化させ、世界のスポーツに発展させた功績は大で、さらにドラマのようにオリンピックにもあんなに深く関わっていたとは知りませんでした。やはり偉大な人です。

 しかも一方で、嘉納はある時期からスポーツ化する柔道に危機感を感じ、古流柔術を色濃く伝える合気道に深く関心を寄せ、「あれこそ、求めていた武道だ」と言ったとか。弟子を開祖・植芝盛平に学ばせに行かせたりしたそうです。やはり、近代化の矛盾と戦った人なのでしょう。

 とにかく、非常に面白い。

 視聴率が低いのは元々馴染みが薄い時代というハンデがあるし、誰もが知っている英雄が出てこないとか、近現代の歴史を知らない人が多い故だと思うので、クドカンさんは気にしないで、このまま突っ走ってほしいですね。

|

September 06, 2019

新しいブログを作ってみた

 新しいブログを作ってみました。

 ここみたいな妖しい内容のブログではありません。

 仲間とやっているカウンセリングオフィス、心理臨床オフィス・ルーエのHPにです。

 ブログ

 なんかSEO対策というか、集客のためにはHPを頻繁に更新しているといいらしいので、設置しました。

 考えてみればこのブログはマニアック、専門的過ぎて、クライエントさんになりそうな方が見に来て、「この先生のカウンセリングを受けてみたい!」と絶対なるわけありません。今さら気がついた。

 そこで一般の方向き、検索で当オフィスにたどり着いた方の参考にしていただくためです。

 専属カウンセラーの活動報告、イベントのお知らせ、メンタルヘルスの情報の発信に使いたいと思います。

 よろしくお願いします。

|

August 29, 2019

ふすまの向こう側と

 知人で、普段からケースや研修会などで連携させていただいている精神保健福祉士の芦沢茂喜さん(山梨県中北保健福祉事務所)は、非常にユニークかつ真摯な姿勢で、ひきこもり問題に取り組んでおられて、とても面白い本も出しています。以前ここでも紹介させていただいたこともあります。

『ひきもりでもいいみたい』

 芦沢さんは、ひきこもりの人がいる家族の相談に乗ると、手間をいとわず家庭訪問して、当事者との接触を試みます。しかし、決して無理強いはしないで、少しずつ、慎重に、でも彼らが興味を持ってくれそうなものを示しながら接近していきます。

 芦沢さんの車には、ゲーム機やプロジェクター、コーヒーメーカーなどがたくさん積んであります。当事者と楽しく過ごすための道具です。

 その芦沢さんが、テレビにご出演、その支援の様子が放送されました。

「ふすまの向こう側と」 ひきこもりクライシス “100万人”のサバイバル

「寄り添う」とはよく言われるけれど、その場に一緒にいて楽しむ時を過ごすというのはなかなかできることではありません。ひきこもりに向き合う芦沢さんの姿は、我々支援者には実に参考になります。私も一緒に関わらせていただいたケースから、当事者の人たちが芦沢さんに勇気づけられているのを実感しています。

 是非、ご覧ください。

|

August 27, 2019

日本ブリーフサイコセラピー学会群馬大会に参加

 群馬県前橋市から戻りました。日本ブリーフサイコセラピー学会に参加のためです。

 更新がなかったのは私は基本、旅先にパソコンを持っていかないためです。

 いやあ、大変濃くて楽しい学会でした。充実したワークショップや発表から、修験道の行者や漢方医のシンポジウム、アメリカのエリクソン催眠の権威による特別ワークショップなど、盛りだくさんでした。

 私がどのような場に出没したかというと、

 1日目、8月22日のワークショップでは、質的研究法の代表格、修正版グラウンデッド・アプローチ(M-GTA)の講座に参加しました。M-GTAを開発した日本を代表する研究者、木下康仁先生(聖路加大学)に直接教わるというまたとない機会でした。

 初めてお目にかかる木下先生は実に穏やかな雰囲気で、かつ、ち密な思考のできる、素晴らしい学者だと思いました。

 しかも木下先生は山梨県は東京都との県境の山奥にある小菅村のご出身です。先生の人となりは、あの自然の中で育まれたのだと感じました。

 自己紹介で山梨から来たと話したら、終了後先生から、「(山梨の)どこから来たの?」と声をかけていただきました。少し話をさせていただきましたが、社会学者らしく、いつも小菅村や山梨のことを気にかけてくれているようで、うれしかったです。

 ブリーフサイコセラピー学会は何でもありというか、心理臨床以外の実にユニークな分野の人が登壇することが多いのですが、今回はまさにそうでした。23日は、高名な修験道の行者・僧侶の田中利典先生(金峰山寺、種智院大学客員教授)と漢方・東洋医学の研究者の櫻井竜生先生(女子美術大学)の講演、対談がありました。

 大峰山の修験道や漢方の話なんて普段聞けない情報ばかりで、言葉にならない身体や自然の情報を読み取る達人の話はとても興味深かったです。

 櫻井先生は漢方だけでなく、田中先生の下で修験道もやるし、気功法も教えておられるそうで、終了後の懇親会では、櫻井先生に声をかけさせていただきました。心理学とか気功の話をさせていただいたのですが、櫻井先生は脈で生活習慣や性格がわかると言って、私の脈をとってくれて「診断」してくれました。「○○と××だね(秘密)」と言われて、「おー、当たっているかも」とビックリ。是非、身につけたいと思いましたね。

 最終日25日は、アメリカよりミルトン・H・エリクソン財団の所長で催眠療法界の巨匠、ジェフリー・ザイク博士の特別ワークショップでした。高齢(といってもお元気でスマートな印書でしたが)のザイク先生は、これが最後の来日になるということでした。

 実は私、もう15年くらい前か、初めて本格的に学んだエリクソン催眠はザイク先生からでした。日本エリクソンクラブの主催でした。エリクソン催眠の関係者は臨床の達人ばかりで、私はエリクソンニアンとはとても自称できませんが、アドラー心理学と非常に近似した発想とアプローチで、一時期随分関連書籍を読んだり、臨床で試してきました。心理臨床の神髄がそこにあると思います。

 4日も家とオフィスを留守しましたが、とても充実していました。

 仲間と作ったアドラー心理学の新しい学会、日本個人心理学会もこんな風に発展するといいと思いましたね。

 

|

August 21, 2019

「チアダン」に出た!

 実は、ここのところ大人気の広瀬すずさん主演の映画「チアダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話」に出ていました。

 といっても私本体ではなく、私の本です。

『ブレない自分のつくり方』(PHP研究所)という私が最初に関わって出した本で、唯一の一般書です。これ以降はもっぱら専門家向けの本ばかりだしてました。私はこの本で監修をしました。

 映画では、チアダンス部の鬼顧問を演じる天海祐希が、自らのコーチングを反省して猛勉強するシーンで、天海さんの前に積みあがった本の中に私の本があったのです!

 他には山下泰裕さんとか松岡修造さんの本などがありましたね。それらの中に私の本が入っているとは、製作者のどういう選択かわかりませんが、光栄です。

 東北にお住いのアドラー仲間が見つけて、わざわざメールで教えてくれました。ありがとうございます。

 最初から1時間40分前の辺り、ほんの一瞬だから、よく見つけたなと思います。

 でも、うれしいですね。

 いつも研修会や講演会でこの本を宣伝する時に、「アマゾンのマーケットプレイスで1円で打ってますよ!買うなら今です!」と自虐ネタで受けていたのですが、今度は自慢ネタにできそうです(今日は93円でした)。

 いつか本体も、広瀬すずさんや天海祐希さんと共演できたらうれしいです。

 さて、明日から日本ブリーサイコセラピー学会で、群馬県は前橋に行きます。

 しばらく更新は夏休みとなります。

 

|

August 07, 2019

よっちゃん食品工業のお菓子が世界に

 全英オープンの渋野日向子さん、見事な優勝でした。いつも夜更かしの私も、しっかり中継を見ていました。確かにプレイの合間に見せる笑顔は素敵でしたが、さらに彼女が食べていた駄菓子が「よっちゃん食品工業」のものだと聞いて驚きました。

 まさに昔からある山梨県のローカル企業です。私も小さい頃から、駄菓子屋などでお世話になりました。渋野選手が食べていた「タラタラしてんじゃねーよ」以外にも「よっちゃんイカ」とか、たくさんのお菓子を出しています。大体、地域の中小企業だから、「よっちゃん」の商品は山梨辺りでしか売っていないと思っていました。

 有名になってよかったですね。

 それにしても今回の渋野選手の強さの秘密は何でしょうか。

 いずれ、高岡英夫先生の身体意識の分析があるかもしれないので、それを楽しみにしています。

 若い頃に天才的な才能と天真爛漫さでトップに一気に登った人はその後、伸び悩むイメージがあります。水泳の岩崎恭子さんとかが浮かびます。清原和博さんもPL学園から西武に入ってしばらくした頃、落合博満さんが「高校時代が最高だった。プロでは下手になった」と早くからバッサリ切っていましたが、その後の彼の大変な人生を見事に予見していたかのようでした。

 天才性を維持しきったのはイチローくらいでしょうか。

 そのくらい、才能を生かし続けるのは大変なことなのでしょう。渋野選手の成長を祈ります。

 ただ、早くから芽が出るのは、やっぱりうらやましい気もします。

 昔、知人が占い師に運勢を見てもらったところ、「晩年運が素晴らしい!」と絶賛されました。

 うれしくて彼は、「いつですか?」と聞いたら、

「80歳からじゃ」とのお答えでした。

 悲しげな彼の顔が思い出されます。

 

 

|

July 21, 2019

発達心理学とスピリチュアル・タスク

 7月20日(土)は横浜の日本支援助言士協会で、「発達心理学を支援に活かす」という講座を担当。年に1回、もう何年も担当させていただいています。

 いつも通り、乳児期から老年期までの心理的発達の道筋を追いかけながら、それぞれの支援のポイントを説明させていただきました。今年はそれに加えて、マズローからウィルバーに至る、自己実現から自己超越、トランスパーソナルな意識という「意識の発達」論も取り上げました。つまり、人の心はどこまで「発達」するのかという問題意識です。

 発達心理学が時間軸で発達を語るとしたら、それは空間軸というか縦軸で語ることになります。

 それはアドラー心理学のスピリチュアル・タスクと直結するはずです。

 人間性心理学やトランパーソナル心理学が縦軸(非日常性)なら、アドラー心理学でさらに横軸(日常性)に広げて論を立てることで、意識進化の世界が開けてくるような気がしています。

 参加者の皆さんにはそんな難しい言い方ではなく、私たちの日常のそこここに実はスピリチュアル・タスクとのかかわりがあることを示唆して、みんなでディスカッション、シェアリングしていただきました。

 最近なぜか、その辺のことに関心のある私、7月30日(火)に同じ神奈川県の藤沢市の朝日カルチャーセンター湘南教室でまたその話をします。

「アドラー心理学入門 スピリチュアリティ」をする予定です。

 一般の方にはなかなか難しいテーマですが、トライしてみたいと思います。

 関心のある方、ご参加ください。

 

 

|

July 13, 2019

TFTを復習

 昨日夜、TFT(思考場療法)の第一人者、森川綾女先生(TFTセンタージャパン)が来県、山梨精神医学研究会という集まりで講演をしました。

 TFTは、問題や症状を意識しながらツボをトントン叩くことで、トラウマ記憶の不快感や不安やイライラ、怒りの感情を解消させてしまう画期的な心理療法です。画期的過ぎて、これまでの心理療法の常識とかけ離れていたために、なかなか理解されずにきています。しかし、今確実に広がってきているようです。実際に日本の自然災害や世界の戦場の現場で大活躍している様子を、森川先生が報告してくれました。TFTの専門家は、国連の活動にも積極的にかかわっているそうです。

 臨床心理士や公認心理師にとって、トラウマケアといえばEMDRですが、私はTFTの方が面白いと思って、まずこちらから学ぶことにしました。既に中国武術をやっており、当然経絡やツボについては人並み以上に詳しかったので、「これはいけるんじゃないか」という直観が働いたからでもありました。気功やツボの指圧には心理的な効果もあるはずだと、習っていると感じる人は多いのですが、それを実際の心理療法にもっていくにはなかなか難しいところがありました。

 それをTFTは、キャラハンという心理学者によって斬新なアプローチで実現させたのです。

 私はずいぶん前、TFTが日本に紹介され出した辺りだから10年か15年以上前か、覚えていないくらい前に森川先生から習ったのでした。まだ今みたいな組織化もされていなかったのか、当時は先生のご自宅で、5,6人だけの小さなワークショップでした。

 習ってみたら「これは面白い!」と感銘しました。児童相談所、精神病院、スクールカウンセリング、開業など自分の臨床の場は変わっていきましたが、どこでもどんどん使ってみました。うまくいくこともいかないこともありましたが、その切れ味のよさに驚くことも少なくありませんでした。

 もっと学びたかったのですが、私は限られた時間的、金銭的リソースを、アドラー心理学やブリーフセラピーの学びに投入していったので、TFTの上級コースに進むことはありませんでした。進んでいたら、また違った立場になっていたかもしれません。

 結局EMDRは今も学んでいません。習うにはお金がさらにかかるし、なんか今そのセミナーの予約を取るのも大変みたいなので、自分は取らないで、必要なクライアントさんが出たら、県内で既に資格を持っている先生にオファーするつもりです。

 出た当初は際物扱いだったTFTは今や研究が進み、アメリカ政府のエビデンスの認証機関SAMHSAに、次のものに効果ありと登録されているそうです。

「個人のレジリエンス、自己概念、トラウマ関連の障害と症状、抑うつとうつ症状、恐怖症、パニック、全般性不安障害とその他の症状など」です。

 ただ森川先生もおっしゃってましたが、TFTは「心のとげ抜き」と呼ばれるように、マイナスをニュートラルに持っていくことはできても、プラスを増やすことはできないのです。不登校の子が学校への不安を解消できても、不登校自体が治るとは限らないのです。やはり症状には目的や機能があるからです。

 自信やパフォーマンスを上げるための方法もTFTにはあるようですが、やはりそこはアドラー心理学やブリーフセラピーのようなものが適切だろうと思います。だからアドレリアンには使える技法なのです。

 とにかく、県内の主な精神科病院や公的機関の職員が集まる同研究会でTFTが紹介され、精神科医、看護師、作業療法士、心理士など多職種の皆が一斉にトントンと自分のツボを叩いて実習する姿は感慨深いものでした。

 武術・武道家で心理療法やカウンセリングに関心のある人は、TFTは是非身につけてほしい技法です。根性論とは無縁の世界ですよ。

 日本TFT協会

|

より以前の記事一覧