April 21, 2018

メタファーの使い方を学ぶ

 4月18日(水)、前記事の通り山梨に講師先生方をご案内した翌日、ヒューマン・ギルドにて「アドラー心理学と治療的メタファー」というワークショップがありました。
 
 先週末の早期回想はアーサー・クラーク先生が特にご専門で、メタファーはマリーナ・ブルヴシュタイン先生の方が得意らしく、多くの時間をマリーナ先生がしゃべっていました。でも、クラーク先生がクライエント役のロールプレイもあり、二人の掛け合いも面白かったです。
 
 セラピーにおいて、クライエントの悩みや訴えを物体か何かに例えて、メタファーとして扱う方法を1日かけて行いましたが、あっという間に時間が経ってしまいました。
 方法や考え方は、ナラティブ・セラピーの外在化や、エリクソン催眠の間接技法に通じるところがあると思えましたが、マリーナ先生はより自然な会話の中でそれを進行させている様子が大変勉強になりました。
 
 マリーナ先生からはポストモダンという言葉がふと出たり、言語学も学んでいたようでもあり、対話による相互作用をとても重視しているようでした。現代のアドラー心理学の最前線にいる様子が伝わってきました。
 
 セラピーの会話はメタファーに満ちているので、是非使ってみたいと思います。
 
 ワークショップの様子は岩井先生のブログで写真入りで報告されています。
 
 最後にフロアからの、そのようにできるためのトレーニングについて質問があり、マリーナ先生は、
 
・人生を楽しむこと
・グループやスーパービジョンで学ぶこと
・クライエントを好きになること
 
 などと答えていたのが印象的でした。
 
 今日から福岡でもお二人のワークショップがありますが、私の主な仕事はここまで。
 
 近年にない大変充実した一週間になりました。

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April 19, 2018

ツアーガイドを務める

 前記事の早期回想WSの翌々日、マリーナ先生とクラーク先生はそれぞれのパートナーともに山梨に遊びに来ました。
 
 正午前に、私とアドラー仲間のSさんがJR大月駅でお出迎え、そのままワンボックスカーに皆さんを乗せて、富士山麓に行きました。
 足の長いクラーク先生は窮屈そうで、ちょっと申し訳なかったです。
 
 まず、山中湖近くの忍野村にある地元の人たちがよく行く美味しい店、レストランイネヤ(外国人向けのガイド本にはあまり載っていないだろうから)にお連れして、ステーキ丼や鳥の照り焼き丼を楽しみました。
 店が混んでいて慣れない畳の座敷に座っていただきましたが、それも楽しんでくれ、壁に何げなく張ってあるメニューやポスターも、アメリカ人には物珍しいのでしょう、写真を撮っていました。
 和洋折衷の庶民の定食料理も、「It is good!」と喜んでいただけました。
 
 その後に北口本宮富士浅間神社を参拝。
 小雨の中、大木に囲まれた境内は、神秘的な雰囲気を醸し出していました。特にクラーク先生の奥様は、こういう文化に関心があるらしく、とても喜んでくれていました。
 
 本殿の前でクラーク先生と。
 
Photo_2
 
 その後、山梨県立富士山世界遺産センターを見学しました。英語の説明も充実しており、この地域を知っていただくにはよい場所です。
 
 しかし、この日最大の目的であった富士山は、なんと雲に隠れて全く見えなかったです。
 頭とかお尻とか出せばいいのに、ほんとに全然見えなかったのです。
 写真を撮ろうにも、富士山の方向は真っ白。
 
 富士の地元に生まれて、この時ほど富士山を恨んだことはなかったですよ。
 ほんと、残念。
 
 仕方なく、皆さんには心の目で見ていただきました。
 
 上記のセンターの売店に美しい富士山の写真集があったので、せめても、とお土産に差し上げました。通訳で帯同してくれた仲間のアイデアでしたが、グッドフォローでした。
 
 通訳係がいるとはいえ、メニューの説明やらなにやら、行く先々で英語でを使わなければならないので、私のブロークンイングリッシュが炸裂しまくりましたが、先生方の共同体感覚で、「私の目で見て、私の耳で聞いて」私の心を察してくださって、なんとかコミュニケーションをとることができました(と思っているのは自分だけかもしれないが)。
 
 私も3日間聞いているので、クラーク先生の口調にも慣れ、マリーナ先生のロシア訛りの英語も大分聞き取れるようにはなっていました。こっちも必死に聞き取ろうとしているからね。
 
 私としては、以前にブリーフサイコセラピー学会誌に掲載された自分の早期回想を使った事例の論文をお渡しできたのが、特にうれしかったです。英語のサマリーがあるので、こういう時は説明しやすくていいですね。お二人には大変喜んでいただき、そしたらなんと、先生方からサインを求められました。アメリカ人にサインをしたのは初めて。英語でなんて書いていいかわからないし、汚い字になってしまったし、ちょっと恥ずかしかった。あのサインでよかったのだろうか。
 
 とにかく半日弱の短い旅でしたが、とても楽しく、印象深い時間でした。
 
 帰ったらどっと疲れた。

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April 07, 2018

鞍馬寺参詣

 先日京都、鞍馬寺に行ってきました。
 
 パワースポット巡り、スピリチュアル好きには聖地といってもいいらしいですね。
 
 私は牛若丸の話以外、別に鞍馬寺に詳しいわけではなく、神様に呼ばれたというわけでもなく、「花見にいいよ」と友人に呼ばれただけですが、行ってみたらいや、すごくよかったです。
 
Photo_2
 
 叡電の終点・鞍馬駅を出ていきなり天狗のお出迎え。
 
 甲府も京都市街も桜は散りつくしてましたが、やや標高が高いそこは、ちょうど散り終わる間際という感じで、桜吹雪の中の境内は、神秘的ながらも明るく、時に「不気味」とネットで評される雰囲気とは明らかに違っていました。
 
Photo_3
 
 山門です。
 
Photo_4  
 
 「日本一短いケーブルカー」で上がって、まず目に入るのが多宝塔。桜が満開でした。
 しばらく本殿金堂に向かって歩きます。
 
Photo_6
 
 金堂。この中に毘沙門天、護法魔王尊、千手観世音菩薩がおられます。
 荘厳な雰囲気でした。
 私も近日あるワークショップの成功や諸々祈願してきましたよ。
 
Photo_9  
 
 金堂の横にある本坊、地面の白いのは桜の花びらで、絨毯のようでした。
 
 平日で曇天、昼前から降り出した小雨の中、普段は参拝客がとても多いそうですが、この日は私を含めてほんの数人しかおらず、まるで私を待っていたかのように感じてしまいました。
 
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 そして金堂の正面の地面には、スピリチュアル好きには有名な六芒星の印が敷かれています。ここが最高のスポットで、宇宙のエネルギーが集まるとかなんとか。土日にはここに立ちたい参拝客で列をなすそうです。この日はガラガラ。
 
Photo_11
 
 当然私も立って祈願。
 
 鞍馬寺は鑑真和上の弟子が開いたというし、とてつもなく奇怪な伝説が伝わっているし(600万年前金星から神だか宇宙人がこの地に降りてきたとか)、他にはない秘教的な儀式が伝わっているらしいし、相当に古く、古神道的で神仏習合的で、単純な仏教の寺院というわけでもなさそうです。
 
 境内を歩くと、体感的には確かにきめの細かい「気」の質感があり、私にはとてもフィットする感じがしました。下に降りたときにその違いがはっきりわかりましたね。この感覚が何を意味するかは私にはわかりません。大変興味深かったです。
 
 時間的に残念ながら奥の院には行けませんでしたが、いずれその機会があるかもしれません。

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March 05, 2018

アドラー心理学、宇宙から教室へ

 なんのこっちゃと思われるでしょうが、3月4日(日)はまさにそんな一日でした。
 日本臨床・教育アドラー心理学研究会第8回大会は60人もの参加者を得て、無事成功裏に終わりました。
 
 午前は、岡野守也先生(サングラハ教育心理研究所)による「共同体感覚から宇宙意識へ~コスモロジー心理学入門」という講演。共同体感覚を突き詰めるとどのよう境地に至るかを指し示すような内容で、とてもエキサイティングでした。
 
 岡野先生は昔、牧師、春秋社の編集者として古今東西の宗教、思想、心理学に通暁し、アドラー心理学やトランスパーソナル心理学の翻訳出版を誰よりも先駆けて手がけた人です。アドレリアンではありませんが、普通のアドレリアンより年季が入っています。
 
 1970年代に既に、「日本に必要なのはアドラー心理学だ」と喝破して、『人生の意味の心理学』『人間知の心理学』(岸見訳の前の高尾訳)を出した実績があります。
 
 その理解の深さを背景に、アドラー心理学の限界も指摘し、割と早く亡くなってしまったアドラーがさらに生きていたら進んだであろう世界を、先生独自のコスモロジー心理学として展開していきました。
 
 御年70にもなろうというのに、実にキレッキレの頭脳と論理構成力に圧倒されました。
 
 内容は説明しきれませんが、宇宙の始まり、生命の進化の歴史から我々の生命のつながりの事実を徹底的に理解することで、共同体感覚が単なる観念ではなく、深いところから理解され、血肉化されることがわかりました。
 
 他に、我々が普通高校まで、あるいは一般人への科学教育で扱っているのは、今でも「近代科学」であって、「現代科学」ではないという指摘は興味深かったです。
 その現代科学に基づいた先生の話は、高校生や大学生に是非聞いてもらいたいと強く思いました。
 
 講演の本筋とは関係ないところで面白かったのは、あのフランクルはアドラー初期の弟子ですが、のちにアドラーと分かれてからは、共同体感覚を中心にした後期のアドラー心理学を全く知らず、初期のアドラー心理学ばかりを批判していたそうです。偉大なフランクルも頑迷固陋なところがあったのでしょう。
 
 その後のランチセッションでも、感銘を受けた参加者が次々に岡野先生のところに集まっていました。
 
 午後は一転、現実の臨床と教育の世界へ。
 
 養護施設にお勤めの久保田将大先生という若手の臨床家による、「課題の分離の臨床適用についての質的研究~カウンセリングで活かすために」という研究発表。
 
 「課題の分離」はもはや日本のアドラー心理学の看板メニューという感じですが、では、実際どのように使われているのか、何が起こっているのかを探ったものはありません。特に子育て現場で適用されることの多い課題の分離を、カウンセリングでどのように使うとよいかを、明らかにしてくれた意義は大きいと思います。
 本研究の論文化、さらなる研究や実践の発展が望めそうでした。
 これからも久保田先生のような若手アドレリアン臨床家、研究者が増えてくれることが望まれます。
 
 最後は、本研究会会長の鈴木義也先生が仲間と新しく開発した「エンカレッジシート」の発表。
 たった1枚のワークシートを使うという、シンプルにして意外と過激な方法でビックリ。子どもたちの多様な意見をそのまま拾い上げて、共有することで、問題解決に自然といたり、共同体感覚の育成に向かえるというツールです。
 4月に、その内容を紹介した『これ1枚で学級の問題が解決できるエンカレッジシート』が学事出版から出版されるそうです。
 是非、確認してみてください。
 
 と実にスケール幅の大きい一日となり、アドラー心理学の可能性を感じることができました。
 
 私は司会者を務めましたが、楽しすぎて写真を撮るのを忘れてしまいました。どなたか撮った方がいらっしゃたらいただきたいです。
 
 発表者の皆様、お疲れ様でした。ありがとうございました。

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February 20, 2018

メダルの陰にゆる体操と古武術か

 平昌オリンピックでの日本勢の活躍は素晴らしいですが、ちょっと小耳にはさんだ情報を。
 
 あの羽生結弦君が、ゆる体操の「ゆるゆる棒」を使っていたのが、「めざましテレビ」で映っていたそうです。知人のゆる体操の指導者が教えてくれました。
 
 ゆるゆる棒とは、二本の棒を十字にかませて、その上に両足を乗っけてゆる体操をすることで、全身のゆるみを促進し、センター(正中線)を形成させるものです。私も1セット持っています。全身の脱力と身体の中心部分の適度な緊張感を同時に作ることができる体感があるので、けっこう重宝しています。
 といっても最近、やっていなかったので、羽生君を見習ってゆるゆる棒トレーニングを復活させたいと思いました。
 
 確かに羽生君の演技中のゆるみっぷりは半端ないものね。
 
 羽生君がゆる体操を習ったかわかりませんが、何かやそれ的なものをやりこんでいたのかもしれません。
 
 そしてスピードスケート金メダリストの小平奈緒さんは、なんと古武術を学んでいるそうです。これはニュースになりました。
 ゆる体操も武術由来だし、武術をやっている者としてやはり、うれしいですね。
 
(転載貼り付け)
 平昌五輪スピードスケート女子1000メートルで銀メダルに輝いた小平奈緒。強さのベースには、古武術がある。びわこ成蹊スポーツ大の高橋佳三教授(43)が約10年にわたって教える。「小平奈緒という選手を形づくるピースとして役に立てたとしたらうれしい」と活躍を見守る。
 小平は氷に乗る前、歯が1本しかないげたを履き、スケートを滑るように尻を落とす姿勢を保つ。体の感覚を確かめるため、古武術にヒントを得て取り入れた独自の調整法だ。
 古武術は明治維新前の日本の武術の総称で、高橋教授はスポーツへの応用を研究している。小平との出会いは2007年。筑波大大学院の先輩で小平を指導する結城匡啓コーチに頼まれ、信州大氷上競技部で講習したことがきっかけだった。その後は数年に一度、古武術に基づく体の感覚を伝えている。一本歯のげたもその一つ。「げたの上でも地面と同じ感覚で立つ感覚を紹介した」
 昨年6月には、肘と尻を意識しながら一定の姿勢を維持するポーズを教えた。厳しい負荷がかかるが、小平は男子よりも軽々とこなした。オランダ留学中も古武術の講習のネット動画を見ていたという。
 あるとき、「相手がいても、いなくても一緒」という中国武術の言葉を紹介した。500メートルで5位だったソチ五輪を「メダルがちらついた」と振り返っていたことを知り、「相手やゴール、タイムを目標にすると、その目標の手前で止まってしまう」と伝えた。
 小平は14日の1000メートルで銀メダルを獲得した後、「しっかりと諦めずに、ゴールラインの先まで、実力を出し切れたかなと思う」と語った。その言葉を聞いた高橋教授は「伝えたことが彼女の言葉として出たのを聞くと役に立てたと思う。500メートルも力を出し切れば、結果はついてくる」と期待する。

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February 13, 2018

連休中の研修

 連休初日の2月10日(土)は研修を主催する立場。山梨県学校臨床心理士委員会主催で、スクールカウンセラーと教員向けの研修会を山梨英和大学で行いました。
 
 同大学の飯田敏晴先生を講師にお願いし、「学校臨床における『性の多様性』を踏まえた心理的支援  LGBT、、、そしてSOGIへ」と題して、昨今の臨床界の話題の一つ、性的マイノリティをテーマに取り上げました。
 電通ダイバーシティの調査では、人口の7.6%がLGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)だそうなので、思春期以降の学校臨床では当然踏まえておくべきことですが、なかなか学びにくく、学ぶ機会の少ないテーマだと思います。
 
 マイノリティ体験をする面白いトランプゲームから始まって、セクシュアリティについて、日本における性的マイノリティを巡る教育制度や偏見の歴史から、臨床的な配慮について、様々な角度から学びました。
 最近はセクシャルオリエンテーション(SO)とジェンダーアイデンティティ(性的同一性:GI)を合わせてSOGI(ソギ、ソジ、エスオージーアイ)と呼ぶそうです。
 私もわかっているようで、わからない、実感の伴わないことが多いので良い機会になりました。
 
 ところで研修会後の懇親会で、講師の飯田先生はアドラー仲間のM先生やA先生とお知り合いであることが発覚。しかも10年近く前に先生がA先生のアドラー心理学の勉強会に参加したときに、同じくそこにいた私を見たことがあるとおっしゃってました。驚くとともに、世間の狭さを感じましたね。
 
 12日(月)は日本屈指のブドウとワインの里、甲州市勝沼にある社会福祉法人ぶどうの里で、職員の方々に研修をしました。授産施設や放課後等デイサービスなど多くの施設を抱える、県内でも老舗の福祉団体です。
 
 私からは、「行動の理解と勇気づけ」と題して、目的論に基づくアセスメントと勇気づけについてお話しさせていただきました。
 対人援助職の人は、広い意味で同業者なので話が通じやすく楽しく進めることができました。
 
 同法人の研修会は来週あと一回あります。
 
 寒風吹きすさぶ甲府盆地を巡り歩いています。

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February 05, 2018

最先端のエンジニアに研修

 2月1日(木)は甲府盆地西部にあるファスフォードテクノロジ株式会社で中堅職員の人たちにメンタルヘルスとコミュニケーションの研修をしました。
 
 ファスフォードテクノロジ株式会社は、スマートフォンの半導体の製造でシェアは世界トップクラス、フラッシュメモリーの部分は、2人に1人のスマートフォンに使われているそうです。私たちは日々大変お世話になっているのです、知らなかったけど。
 
 今回の研修は同社の産業医で、アドラー仲間でもある坂本玲子先生(山梨県立大学教授)の紹介で実現しました。
 技術者さんたちならではの真面目な雰囲気の中、少しずつ話を進めていき、自らと普段のコミュニケーションを振り返るワークをしていただきました。コミュニケーションは苦手だけど基本、穏やかな人たちが多いという感じなので、次第に打ち解けた雰囲気になっていき、楽しんでいただけたようです。
 
 最近私はこういう研修では、従来からの認知行動療法のストレスマネジメントとアドラー心理学の勇気づけのほかに、産業メンタルヘルス分野のキーワードなどを入れることが多くなっています。ワークエンゲイジメントとかワーカホリック、バーンアウト、職務満足感などの概念を紹介しています。
 特に今回のような高学歴で能力の高い人たちには、届きやすいようです。
 
 アドラー心理学に関心のあるようなおばちゃん集団 セレブな奥様方のグループには、話し合いのワークを多めに入れるといいでしょうね。
 
 だから基本、三部構成的にしています。
 
 私は研修講師は本業ではないし、すごく上手ではないですけど、なんか自分のスタイルはできつつあると感じています。

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February 02, 2018

ジロリアンとアドレリアン

 ジロリアンとは「ラーメン二郎」の熱烈なファン、崇拝者のことをいうそうです。ラーメン二郎とジロリアンの関係は、アドラー心理学の在り方と共通点が多く、参考になるように感じたので、メモします。
 
 

(引用開始)

 東京都港区三田に本店を構える「ラーメン二郎」。近隣の慶應の学生たちの応援が店を支えたというエピソードも残っている。とにかく量が半端なく、「小」を頼んでも他店の大盛りを遥かに凌駕するラーメンがドカンと出てくる。食べた直後は必ず後悔するが、しばらくすると無性に食べたくなる、いわゆる病みつき系のこってり味であり、二郎に何度も通う人たちを「ジロリアン」と呼ぶなど、カルト的なファンが存在することでも有名だ。

 一杯平らげるにはそれなりの気合と体力が必要なため、二郎での食事体験を「修行」と捉える人も多い。「もはやラーメンではない」「二郎という別の食べ物だ」と言い放つ人さえもいる。独自の味とスタイルを築いた創業者・山田拓美代表を慕った、インスパイア系と呼ばれる類似店舗も増加している。

(引用終わり)

 私もラーメン二郎にトライしたことはありましたが、残念ながらジロリアンにはなりませんでした。こってり系はちょっと苦手です。
 
 私と違って、ジロリアンさんたちは「ラーメン二郎」に通うこと、食べきることを「修行」と称しているそうです。すごく熱いです。
 熱心なファン、崇拝者に支えられていること、「もはやラーメンではない」と言われるところなど、熱心な支持者がいながら「もはや心理学ではない」と悪口を言われがちなアドラー心理学に似ていそうですね。「心理学とは違うものだ」とまで言う専門家もいるようです。「修行(実践)」を強調するところも似ています。
 
 ただ、崇拝型ビジネスは、そのカリスマがいなくなるともろいものです。いろいろな分野でよく見られる現象です。
 
 大事なのは、「自分だけが正しい」と思い込むのではなく、崇拝者、追随者の存在を受け入れ、許すことです。ここでいうパクリとは、悪い意味ではなく、そのようなインスパイアされたお店、人たちを指します。
 
「追随する者を育てる」勇気によって、大きな広がりを持つ「仲間」ができます。そして核になる「正統派」も成長します。
 
(引用開始)
 追随者をライバルとみなして蹴落とすのではなく、同志として受け入れたり、弟子として育てていったりすることで、自らを核とする一つの市場領域が形成される。一緒に一つの業界をつくるという意識だ。これにより、本家本元のブランドとしての価値がより高まっていくのはいうまでもない。また本家としても、後進として追い上げる者たちとの間で繰り広げられる切磋琢磨によって、さらなる高みを目指していく熱い気持ちが維持されるかもしれない。先駆者であり破壊者である一面、育成者としても振る舞うことで、崇拝型のビジネスはより強固な存在になっていく。
 引用終わり)

 

 確かにアドラー心理学は、他の心理学と違って、崇拝型ビジネスに近いところがあると感じます。岩井派にせよ、野田派にせよ、岸見ファンにせよ。

 

 ただ、それぞれが違うのはインスパイアされた人たちへの態度でしょう。どこがどうとは、ここでは言わないけど(わかる人にはわかるね)

 

 私はカリスマ性も人望もなく、基本冷たいので、残念ながらこのビジネスモデルは使えそうもありません。

 

(最近、なぜかフォントの大きさが不安定です。こちらは同じ「標準」の大きさで打っていますので、字の大きさによる強調はありませんのでご承知おきを)

 

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January 26, 2018

私の強み

 メチャクチャ寒い今週は、授業が1つ、講演が2つありました。
 
 23日(火)はスクールカウンセラーとして勤務している中学校の3年生に授業をしました。受験を迎えて、本番で上がらずに平常心になるにはどうすればいいかというテーマです。毎年この時期に学校に頼まれてやっています。
「本番に強い心をつくる」と題して、緊張との付き合い方、リラックスの仕方について話をしました。
 後半は私のガイドのもと、10秒呼吸法とゆる体操をしました。クラス全員と先生方が一斉に体をゆらゆらゆする光景はなかなかないものです。
 リラクセーション法は瞑想や呼吸法など静かなものが多くなりそうですが、アクティブなゆる体操を教えることができるのが私の強みです。
 
 24日(水)は私の古巣でもある山梨県立北病院のデイケアに呼んでいただき、患者さんとご家族50名ほどの方々に、メンタルヘルスの講演をしました。勇気づけとリフレイミングのところが特に受けたみたいです。
 精神科で当事者への講演という場だと、認知行動療法やSSTやオープンダイアローグなど流行りの方法をわかりやすく説明するのはなかなか難しい気がしますが(上手な人もいるでしょうけど)、アドラー心理学は一般の方や患者さんにも届きやすいと改めて実感しました。臨床心理士なのに(?)、アドラー心理学を知っているのが私の強みです。
 
 25日(木)は甲府盆地東部の笛吹市で、自殺予防対策の事業である「ゲートキーパー養成研修」で、民生委員さん約50人に話をしました。地域福祉の担い手である民生委員さんは、まさにゲートキーパーとしての役割が大いに期待されます。
 自殺問題のある人をどう勇気づけるかを、お話ししました。テーマがテーマだけにやけに重くなってしまいそうですが、それでは学びの効率が悪いと私は思い、ワークやユーモアを交えて、意外にも笑い声の多い研修になりました。
 お陰様で、ちょっと変わった自殺対策研修ができるとして、他の市町村からもお声がかかっています。
 普通の人が相談に使える勇気づけをお話しできるのが、私の強みです。
 
 と、今回は自慢話みたいになってしまいましたが、講師にもいろいろなタイプがいます。特にアドラー心理学関係は、本当に多士済々です。私もいろいろなアドレリアンの話を聞いてみたいです。
 
 私の場合は、感動で涙あふれる研修は絶対できませんが(基本冷めているし)、大抵の人には受け入れられる、そこそこ面白い内容にはなるようです。

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January 22, 2018

ダイアローグの精神を学ぶ

 1月20、21日(土日)、「対話文化の醸成を目指す人々のための、リトリートワークショップ」というものに参加してきました。
 
 フィンランド発のオープンダイアローグは、現在臨床心理学、精神医学界の大物が続々と注目しているところですが、今回その対話(ダイアローグ)の本質を学ぼうという意欲的なワークショップです。
 
「リトリート」と銘打っているだけに会場は、甲府盆地北東部の高原にある保健農園ホテルフフ山梨という、これまた非常に注目すべき施設でした。
 東京の医療法人が経営する滞在型施設で、ヨガや座禅(マインドフルネス瞑想)、森林浴、自然食などで心身の養生を図っていくプログラムが多くあります。コストは高級ホテル並みですが、都会を離れた癒しを求める方、合宿型の研修を考える人は利用を考えるといいでしょう。
 今回も私たちのグループのほか、ヨガ教室の団体が利用していました。
 
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 正面から見たフフ山梨です。
 
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 フフ山梨から見た富士山。冬晴れの日はもっとくっきりするはずですが、この日は少しかすんでました。雪の予報もあり、低気圧が近づいているせいかもしれません。
 
 ワークショップの講師は白木孝二先生(Nagoya Connect & Share)、日本にブリーフセラピーを導入した立役者の一人であり、最近は熱心にオープンダイアローグを本場から伝えてくれています。
 私はもう20年ほど前に、山梨の児童相談所に初めてブリーフセラピーを伝える時に、講師として来県をお願いしてからのお付き合いです。
 
 今回はオープンダイアローグと同様、患者、家族、関係者との対話を促進させようとする「アンティシペーション・ダイアローグ」、そのアプローチの一つ、「アーリー・ダイアローグ」というのを実習しました。
 
 私はまだこの辺は詳しくありませんが、オープンダイアローグが統合失調症の人への直接的介入を目指すとすれば、これは医療のみならず福祉領域や企業組織などで使えるより広いダイアローグの方法です。
 
 相手を変えるのではなく、自分の困りごとを相手に伝え、その解決のための協力を依頼する、そのための詳細な対話の方法が開発されています。虐待でもDVでも、相手を変えようとアプローチして、かえって反発、膠着を招いてしまうことはよくあります。それでは対話になりません。
 
「変わるべきはまず自分」「自分の課題を明確にして、相手に伝え、協力を依頼する」、まさにアドラー心理学の「課題の分離」そのものです。
 
 アドラー心理学とダイアローグの精神はぴったり重なることを、今回も強く実感しました。

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